鷺 (隼型水雷艇)

鷺（さぎ）について

概要

鷺は日本海軍で運用された水雷艇で、隼型水雷艇の11番艇です。同名の艇が存在するため、混同を避けるために「鷺 (初代)」や「鷺 I」といった表記が使われています。艦の名前は「第十二号百二十噸水雷艇」として発注された後、1901年12月18日に正式に「鷺」と名付けられました。

艦歴

起工から進水まで

鷺は1902年10月4日に呉海軍造船廠で起工され、同年10月31日に水雷艇に編入された際には等級一等とされました。そして、1903年12月21日に進水し、1904年3月22日に竣工しました。

主な任務

日露戦争の際、鷺は旅順口攻撃に参加したほか、1905年の日本海海戦でも活躍しました。この戦闘では第十五艇隊の一員として夜戦に参加しましたが、途中で第十艇隊の司令艇である「第四十三号水雷艇」と衝突し、その艇首を破損させてしまいました。これにより、艦は戦闘中にさまざまな緊張状態があったことを示しています。

除籍とその後の運命

鷺は1923年4月1日に除籍され、その日に雑役船に編入されて曳船兼交通船として機雷実験部に所属しました。これは艦艇の寿命を延ばし、新たな役割においても利用を図るための措置でした。そして、1925年2月14日には廃船となり、1926年3月4日に売却されました。これにより、新たな時代に向けて海軍の艦艇が更新されることとなったのです。

参考文献

• - 国立国会図書館デジタルコレクション
• - 海軍大臣官房『海軍制度沿革. 巻8』（1940年印刷）
• - 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』普及版（光人社、2003年）
• - 中川努『日本海軍特務艦船史』
• - 『世界の艦船 増刊第47集』海人社、1997年
• - 福井静夫『福井静夫著作集第5巻 日本駆逐艦物語』（光人社、1993年）
• - 防衛庁防衛研修所戦史室『戦史叢書 海軍軍戦備<1> 昭和十六年十一月まで』（朝雲新聞社、1969年）
• - 堀元美『駆逐艦 その技術的回顧』原書房、1969年
• - 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』資料篇（KKベストセラーズ、1994年）

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