鹿児島市交通局7000形電車

鹿児島市交通局7000形電車

鹿児島市交通局が運行する7000形電車は、通称「ユートラムII」として親しまれる路面電車です。この電車は2002年から2005年の間に導入された1000形電車の次世代モデルで、超低床設計を特徴としています。7000形はアルナ車両の「リトルダンサーシリーズA5タイプ」に分類され、利用者に優しい設計で知られています。

導入と歴史

7000形電車は、2007年3月に7001号と7002号が搬入され、その後試運転が行われました。この年の4月26日から運行が開始され、翌年3月にはさらに7003号と7004号が増備されました。このように、7000形は段階的に導入されることで、鹿児島市電の運行に一層の効率性をもたらしました。

車両の特徴

7000形電車は、全長18メートルで、5つの車体と3つの台車から構成されています。1000形の構造を基にした設計で、全車両が同番号を使用しつつ、各車体にはA、C、E、D、Bの記号が振られています。特に先頭車は流線形のデザインを持ち、視覚的にも魅力的です。初期の車両には明るい黄色のカラーリングが施されていましたが、2019年以降は全面ラッピングが施され、現在は原色の編成を見ることはありません。

内装

内装に関しては、A・B車が運転台を持ち、C・D・E車はロングシートが設置されています。特筆すべき点は、客室の広さで、1000形よりも4メートル拡大され、これにより78人が搭乗可能となりました。多くの乗客が快適に利用できる空間が確保されています。

機器

7000形電車の制御システムは、1000形と同様のIGBT-VVVFインバータ方式を採用しています。パンタグラフはE車に搭載されており、明るい前照灯はHIDを使用しています。運転台の機器も1000形と共通で、ワンハンドルマスコンが採用されています。主電動機は60kW出力のものがA車の台車に2基、B車に1基装備されており、合計3基のシステムが動力を供給します。

運用

7000形電車は、他の電車と共通の運用体系に組み込まれています。時刻表の表示に従って運行され、より多くの便を提供しています。また、100形電車の導入までは観光電車としての役割も果たしており、2015年11月20日からは100形の代走として観光電車の業務を再開しました。

参考文献

この情報の詳細は、鉄道ファンや関連書籍に記載されています。具体的には、寺田裕一氏の『路面電車40年間の軌跡を求めて 鹿児島市交通局』や『鹿児島市電が走る街 今昔』など、鹿児島市交通局の歴史や7000形電車の詳細が収められています。これらの資料を通じて、さらに深い理解を得ることができます。

このように、鹿児島市交通局の7000形電車は、その導入以来、地域交通の重要な役割を果たしてきました。そして、乗客にとって快適で利用しやすい交通手段としての特性を維持しています。

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