鹿児島県北西部地震

鹿児島県北西部地震の詳細

1997年、鹿児島県北西部で発生した一連の大地震について紹介します。最初の地震は3月26日17時31分に発生し、規模はM6.6であり、その後も関連する地震が続きました。特に5月13日には別の地震が発生し、こちらのマグニチュードはM6.4でした。これらの地震は、いずれも薩摩地方で起き、多くの負傷者を出し、甚大な被害をもたらしました。

地震のメカニズム

鹿児島県北西部において発生した3月26日の地震は、北東-南西方向に圧縮軸を、北西-南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層タイプのものであったとされています。この地震の余震は東西方向に長く約15kmに及び、本震自体はその余震域のほぼ中央で起こりました。さらに、初期の段階では余震活動が活発で、後に徐々に収束していきました。

5月13日の地震も先の地震と同様の発生メカニズムを持っており、3月の地震の余震域から外れたところで発生しました。これにより、地震の影響が地域に広がる結果となったと考えられています。気象庁や地震調査委員会によると、地震による応力の変化が原因である可能性が指摘されており、このような背景が影響を及ぼしていることがわかります。

被害状況

1997年の地震は、特に鹿児島県川内市（現在の薩摩川内市）に甚大な被害をもたらしました。3月26日の地震では、重傷者1名、軽傷者30名が発生し、住家全壊2棟が記録されています。また、道路や建物においても崩壊や落石といった被害が多発しました。特に地盤の弱い地域では、液状化現象や地盤沈下が確認され、もたらされた被害は200億円に上りました。

5月13日に発生した地震の際には、過去に被害を受けた地域が再び影響を受け、さらに被害が拡大するという事態が見受けられました。重傷者1名、軽傷者42名の人的被害が出たほか、一部の高等学校の校舎も崩壊するなど、新たな被害が発生しました。

震度観測

地震による震度の観測も行われ、3月26日の地震では、川内市において震度5強が観測されました。さらに、強震観測網が設置された阿久根市や宮之城（現在のさつま町）では、震度6弱相当の揺れが観測され、地震の影響を物語っています。5月13日の地震でも宮之城で同様の震度が観測され、地域全体に大きな影響を及ぼしたことが確認されています。

これらの地震は鹿児島県にとって歴史的な災害の一つとして記憶されており、今後の防災対策においても重要な教訓とされています。

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