麓山寺

麓山寺

麓山寺（ろくざんじ）は、中華人民共和国湖南省長沙市の岳麓山に位置する仏教寺院です。その起源は西晋時代に遡り、千年以上もの歴史を持つ古刹として知られています。

歴史

麓山寺は、西晋の泰始4年（西暦268年）に建立されました。その起源は、岳麓山の麓に創建された慧光明寺であるとされています。開山祖師は竺法崇であり、彼によってこの地に仏教の教えが広められました。長きにわたり、麓山寺は仏教の中心地として、多くの僧侶や信者を集めてきました。

1983年には、漢族地区仏教全国重点寺院に指定され、その重要性が改めて認識されました。同年10月10日には、第一批湖南省文物保護単位にも指定され、文化財としての価値も高く評価されています。

伽藍

麓山寺の伽藍は、以下の主要な建造物で構成されています。

山門: 寺院の入り口であり、参拝者を迎えます。
弥勒殿: 弥勒菩薩が安置されています。弥勒菩薩は、未来に現れる仏として信仰されています。
本堂: 釈迦如来が祀られており、寺院の中心的な建物です。また、五百羅漢も安置されています。
観音閣: 千手千眼観音菩薩が祀られています。千手千眼観音菩薩は、広大な慈悲の心で人々を救済するとされています。

これらの建造物は、長い年月を経て修復や改築が繰り返されてきましたが、その歴史的な価値は今も変わらず、多くの参拝者にとって心の拠り所となっています。

国宝

麓山寺には、貴重な文化財が数多く所蔵されています。中でも特に有名なのは、唐代の書家、李邕による「麓山寺碑」です。この碑は、李邕の書道の代表作として知られており、その芸術的な価値は非常に高いと評価されています。

主な住僧

麓山寺は、多くの著名な僧侶を輩出してきました。以下に主な住僧を挙げます。

竺法崇（西晋、開山祖師）
法導（西晋）
法愍（西晋）
智顗（隋）
摩訶衍那（唐）
妙光（明）
憨山德清（明）
智檀（清）
文惺（清）
弥嵩（清）
天放（清）
笠雲（清）
聖輝（今住持）

これらの僧侶たちは、麓山寺の発展に大きく貢献し、仏教の教えを広めるために尽力しました。彼らの教えは、今も麓山寺に受け継がれています。

麓山寺は、その長い歴史と豊かな文化遺産により、中国仏教における重要な寺院の一つとして、多くの人々に敬われ、愛されています。訪れる人々は、その静寂な雰囲気の中で、心の安らぎを得ることができるでしょう。

外部リンク

公式ウェブサイト

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