麓純義

麓純義（ふもと すみよし）

麓純義は、1864年（元治3年）に大隅国大島郡笠利村（現在の鹿児島県奄美市）に生まれ、1935年（昭和10年）に没した、日本の政治家、弁護士です。衆議院議員、那覇市長、那覇市会議員を歴任しました。

生い立ちと弁護士活動

東京法学院（現在の中央大学）に入学し、在学中の1889年（明治22年）に代言人試験に合格しました。翌年、同校を卒業後、弁護士を開業。1892年（明治25年）に那覇地方裁判所が開庁すると、活動の拠点を那覇に移し、弁護士業務に従事しました。

衆議院議員としての活動

1898年（明治31年）、第5回衆議院議員総選挙に立憲政友会から出馬し、初当選を果たしました。その後、第11回、第14回、第15回と合計4回当選し、衆議院議員として活躍しました。

那覇市長としての功績

1923年（大正12年）から1925年（大正14年）にかけては、那覇市長を務めました。市長在任中は、初等教育や社会教育の充実に力を注ぎ、那覇市の教育水準向上に大きく貢献しました。

那覇市会議員と晩年

1933年（昭和8年）には、那覇市会議員に選出され、議長に互選されました。晩年まで那覇の市政に深く関与し、その発展に尽くしました。

著書

『聯盟脱退と南洋の委任統治』（新極東社、1934年）

参考文献

『沖縄人事興信録』大典記念沖縄県人事興信録編纂所、1929年。
『衆議院要覧（乙） 大正十三年十二月』衆議院事務局、1924年。
故麓純義位記追賜ノ件（国立公文書館 アジア歴史資料センター）

麓純義は、弁護士としての専門知識を活かし、政治家としても教育者としても、その生涯を通じて社会に貢献した人物でした。

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