立憲政友会

立憲政友会の歴史

概説

立憲政友会（りっけんせいゆうかい）は明治時代から昭和初期にかけて日本で活動した重要な政党で、略称は政友会です。1900年に伊藤博文によって設立され、政党内閣制の確立を目指しました。特に1925年から1931年にかけて、立憲民政党と共に二大政党制を確立し、議会制民主主義の発展を促進しました。当時の政友会は進歩主義的な理念を掲げており、地方分権や公益を重視した政策に取り組みました。

結党から初期の活動

立憲政友会は、伊藤博文の指導の下、政党内閣を形成することを目指しました。1900年9月15日に公式に結党され、初代総裁に伊藤が就任しました。彼は多くの政権を担う中で、商工業の発展に力を入れ、鉄道国有化や新設政策、教育の振興などを推進しました。

政友会は西園寺公望をはじめとする幹部によって運営され、桂太郎内閣と妥協しながら安定した政権運営を行いました。この時期、日露戦争においても政府を支持しましたが、戦後は政府の外交政策や国内政策に対する評価は分かれ、政友会内でも意見の対立がみられるようになりました。

原敬総裁時代

1918年、原敬が首相となり、政友会は初めて本格的な政党内閣を形成しました。この時期、政友会は積極的な政策を打ち出し、地方利益の獲得を重視しました。しかし、原の死去後、党内の対立が顕在化し、党派間の争いが激化しました。

特に、普通選挙の要求や新興勢力の台頭により、党内部での権力闘争が起こりました。これにより、立憲政友会は2つの派閥、官僚派と自由党系の派閥に分かれていくことになります。

分裂と合同の試み

1921年、政友会は内閣改造を巡って内部対立が激化し、最終的には一部のメンバーが除名され、新党「政友本党」の結成に至ります。その後も政友会と政友本党との間で合同の動きがありましたが、成功せずに終わりました。この過程で大正デモクラシーの波に乗りつつ、民政党との交替で政権を担う状況が続きました。

昭和に入ってから

昭和に入ると、政友会は民政党との交替で政権を持続し、様々な国際問題に直面します。特に、1939年には内部対立が再燃し、政友会は再び二分されました。この分裂は、正統派と革新派の間で続く権力闘争に発展しました。

1940年、両派とも解党し、その後は大政翼賛会に合流することによって政友会は名実ともに消滅しました。歴史的には、政友会は日本の政治に大きな影響を与え、特に戦前の二大政党制が形成される過程で重要な役割を果たしました。

結論

立憲政友会は日本の明治から昭和初期にかけての政治の中枢を担った政党で、その理念や政治的活動は今日の日本政治に大きな影響を与えました。その歴史を通して、政党活動の重要性や政治的な対立の複雑さが浮き彫りになっています。

もう一度検索