麻生薫

麻生 薫の生涯と舞台経歴

麻生 薫（あそう かおる、本名: 河地多香子）は、1947年2月28日に東京都で生まれました。旧姓は進藤で、彼女は実践女子学園を卒業した後、1964年に宝塚音楽学校に入学し、1966年に卒業を果たします。その年のうちに宝塚歌劇団に入団し、52期生としてのキャリアをスタートさせました。初めて舞台に立ったのは同年の月組公演『日本の四季／ファンタジア』で、入団時の成績は51人中の2位という優秀な成績でした。

宝塚歌劇団での活躍

麻生薫は、宝塚歌劇団で数多くの舞台に出演しましたが、特に記憶に残るのは1974年に行われた『ベルサイユのばら』でのアンドレ・グランディエ役です。この作品は宝塚初演で、彼女にとっても退団公演となりました。月組での活躍を経て、彼女は1974年12月10日に宝塚歌劇団を退団し、その後、俳優の川地民夫と結婚しました。

私生活と健康問題

麻生は、舞台での成功と共に多くのファンに愛される存在でしたが、私生活でも川地民夫の二度目の妻として知られています。しかし、彼女の人生は健康問題に揺らぐことになります。1984年に卵巣癌が発覚し、以降4年間にわたって治療と闘病を続けました。彼女は夫や近しい人たちに支えられながら、最後まで闘い続けましたが、1988年10月13日に41歳でこの世を去りました。

主な舞台作品と影響

麻生薫が関わった主な舞台には、1969年の『ドン・ホセの一生』でのパコ役や、1974年の『ベルサイユのばら』があります。彼女の演技は観客を魅了し、宝塚という舞台の独自の魅力を引き立てました。彼女の舞台での成績と評価は非常に高く、特に『ベルサイユのばら』でのアンドレ役は多くのファンの心に残っています。

結びに

麻生薫の人生は、宝塚歌劇団での華やかな舞台の裏に、個人の闘病や生活の厳しさがあったことを忘れてはなりません。彼女の勇気と強さは、今なお多くの人々に感動を与えています。彼女の存在は、舞台芸術における男役の一層の高さを示すものといえるでしょう。

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