麻生香太郎

麻生 香太郎（あそう こうたろう）

麻生香太郎（1952年10月7日 - 2018年3月6日）は、日本における音楽業界の重要な人物であり、作詞家、音楽評論家、エンターテインメント評論家として知られています。大阪府大阪市曾根崎で生まれた彼は、兵庫県をルーツに持ちますが、音楽の道を歩むために東京へと進みました。

学歴と経歴

麻生は、甲陽学院中学校・高等学校を卒業後、東京大学の文学部に進学しました。大学卒業後は作詞家としてのキャリアをスタートさせましたが、1980年代半ばにエンターテインメントジャーナリストとしての道を選びました。彼は「日経エンタテインメント!」のスーパーバイザーを務めるなど、業界内での活動も幅広く行いました。さらに「TVステーション」などでも連載を行い、ペンネームのSEYMOURを通じてTM NETWORK|TM_NETWORKや中森明菜に楽曲に対する歌詞を提供しました。

2018年3月6日、麻生は篩骨洞癌により65歳でこの世を去りましたが、その遺した作品と業績は今なお多くの人々に影響を与えています。

評論活動

麻生は、2014年から日経MJにて隔週で評論コラムを執筆し、エンタメ原理主義という独自の視点からエンターテインメントについて論じていました。また、2007年から2008年には「日本経済新聞」のテレビ欄にて「TVの壺」というコラムを執筆し、テレビとエンターテインメントの深い関係性を探求していました。1992年から1995年には「週刊朝日」の連載「麻生香太郎の芸能みなと町」においても多彩な視点から評論活動を行っていました。

主な作詞作品

麻生の作詞家としての活動は非常に幅広く、代表作には以下のような楽曲があります。

• - あいざき進也『セクシー・レディー』
• - アグネス・チャン『わたしのペンフレンド』
• - キャッツ★アイの一連の楽曲
• - TM NETWORK|TM_NETWORK『永遠のパスポート』
• - 美空ひばり『昭和ひとり旅』

これらの作品は時代を超えて多くのファンに親しまれており、特にキャッツ★アイの楽曲は、アニメとのコラボレーションもあり、世代を超えた人気を誇っています。

著作

麻生は作詞だけでなく著作活動も行い、以下の書籍を出版しています。

• - 『ガキ主役産業の手帖 芸能界の「発想」から「経済ヒント」まで』
• - 『ヒットのツボ ミリオンセラーはいかにして生まれたか』
• - 『誰がJ-POPを救えるかマスコミが語れない業界盛衰記』

彼の著作は、音楽業界に対する洞察や実態を詳しく描いており、多くの読者に影響を与えてきました。

影響と評価

彼の影響力は音楽の枠を超え、エンターテインメント全般にわたります。麻生香太郎は、音楽だけでなく、テレビや舞台などの多様な文化に貢献し、エンターテインメントに対する目を養う役割を果たしていました。彼の作品や活動は、今なお多くのアーティストや評論家にとっての参考とされています。彼の存在は、日本の音楽とエンターテインメントの歴史において重要な位置を占めていることは間違いありません。

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