黄金桂

黄金桂（おうごんけい）は、中国福建省安渓県で主に生産されている烏龍茶（青茶）の一種です。このお茶は、黄旦（こうたん）という品種の茶葉を使用して作られます。

黄金桂の最大の特徴は、その独特な香りです。かすかにキンモクセイ（桂花）のような甘くフローラルな香りがすることから、「透天香（とうてんこう）」という別名も持っています。この香りは、お茶を口に含んだ際に鼻に抜けるように感じられ、非常に心地よいものです。また、水色（すいしょく）は名前の通り黄金色をしており、見た目にも美しいお茶です。この黄金色の水色と桂花の香りが、黄金桂という名前の由来となっています。

烏龍茶は半発酵茶に分類されますが、その発酵度合いは茶葉の種類によって異なります。黄金桂は比較的発酵度が低い状態で製造されるため、軽やかでさっぱりとした味わいが特徴です。同じ安渓県で生産される有名な烏龍茶である鉄観音（てっかんのん）と比較すると、黄金桂はより軽快で、すっきりとした飲み口を楽しむことができます。

日本では、主に茶葉として販売されており、自宅で淹れて楽しむことができます。また、大手飲料メーカーからもペットボトルや缶飲料として商品化されています。例えば、伊藤園は1995年に「金の烏龍茶」というペットボトル飲料を発売し、その後2015年4月には特定保健用食品として「黄金烏龍茶」にリニューアルしました。この「黄金烏龍茶」には、黄金桂が4割使用されています。また、キリンビバレッジも2014年に「別格」ブランドで黄金桂と鉄観音をブレンドした缶飲料「黄金鉄観」を発売しましたが、こちらは2015年に販売を終了しています。

黄金桂は、その華やかな香りとさっぱりとした味わいから、日常的に楽しむのに適したお茶です。食事中はもちろん、リラックスしたい時や気分転換をしたい時にもおすすめです。お茶の専門店のほか、スーパーマーケットなどでも手軽に入手できるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

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