黒山島

黒山島の魅力と歴史

黒山島（フクサンド）は、韓国の全羅南道新安郡に存在する小さな島で、木浦市から西南西に約97.2kmの距離に位置します。この島は面積が19.7km²あり、2001年の統計では約3,133人の住民が暮らしていました。美しい自然環境、豊かな歴史、そして独特な文化が息づくこの島は、観光地としても注目されています。

歴史的背景

黒山島の歴史は非常に古く、統一新羅時代の828年には張保皐によって莞島に清海鎮が設置され、ここに城が築かれることによって村が徐々に形成されていきました。李氏朝鮮の粛宗の時代には西南海岸の国防基地として黒山鎮が設置され、重要な役割を果たしました。1969年には新安郡に編入され、さらにその歴史が深まりました。

この島の名前の由来は、遠くから見ると青黒い色合いの山と海が見えるためとされています。実際、黒山島は全体が山地で構成されており、自然の美しさが楽しめます。また、周辺には紅島・多物島・大芚島・永山島などの島々が点在する黒山群島を形成しています。

自然と観光名所

黒山島は美しい海に囲まれており、そのため古くから流配地として利用されてきました。有名な逸話として、丁若銓がカトリック迫害によりこの島に流配され、長期間滞在して『茲山魚譜』を執筆したことが挙げられます。また、李氏朝鮮末期の儒学者、崔益鉉もここで流配生活を送っていました。現在、彼らの遺跡地や、張保皐が築いたと言われる上羅山城は、全羅南道の指定文化財として保護されています。

黒山島には自然の名所も多数存在します。その中でも「石柱大門」という、象のような形をした岩は美しい景観を成し、観光客に人気のスポットとなっています。この島は多島海海上国立公園の一部に指定されており、豊かな自然に恵まれています。

文化と食

黒山島の名物料理として知られているのは、海産物の一つであるガンギエイです。新鮮な海の幸を使った料理は、多くの観光客に喜ばれています。また、李美子のヒット曲「黒山島娘」は、黒山島を背景にしたものとして有名であり、本島の大黒山島にはこの歌を記念した歌碑も建立されています。

まとめ

黒山島は歴史的な背景と美しい自然を兼ね備えた魅力的な観光地です。流配地としての過去や文化財、名物料理など、訪れる人々にとって多くの発見があり、心に残る素晴らしい体験ができる場所です。興味を持たれた方は、ぜひ一度足を運んでみてください。

もう一度検索