黒岩森之助

黒岩森之助（くろいわ もりのすけ）は、寛政13年（1801年）に上野国邑楽郡（現在の群馬県館林市）で生まれ、没年は不明です。彼は伊勢ノ海部屋に所属し、江戸時代の天保年間に活躍した大相撲力士として知られています。

特に、長州藩（現在の山口県）のお抱え力士として人気を博し、その小柄な体格からは想像もできないほどの力強い相撲で観客を魅了しました。最高位は関脇であり、その実力は高く評価されていました。

香蝶楼豊国（歌川国貞）によって描かれた浮世絵には、同じく力士である鳥井崎与助と共に描かれており、当時の人気ぶりを伺い知ることができます。この浮世絵は、現在でも貴重な資料として残されています。

略歴

文化14年10月場所（1817年）：初土俵を踏む（新序）。
文政13年3月場所（1830年）：新入幕を果たす。
天保6年11月場所（1835年）：小結に昇進。
天保8年2月場所（1837年）：関脇に昇進。
天保11年10月場所（1840年）：引退。
天保13年（1842年）頃、天保14年（1843年）頃：年寄・春日山を襲名。

主な成績

黒岩森之助は、27場所で99勝42敗70休25分5預1無という通算成績を残しました。幕内では、21場所で71勝30敗70休23分3預1無という成績を収めています。各段優勝に相当する成績を3回記録しており、その実力の高さを示しています。

特筆すべき点

黒岩森之助は、小兵ながらも優れた技術と力強い相撲で人気を集めました。長州藩のお抱え力士としての活躍は、地元の人々にとって誇りであり、その名は長く語り継がれています。また、鳥井崎与助と共に描かれた浮世絵は、当時の相撲界の様子を知る上で貴重な資料となっています。

関連事項

嶌田川儀兵衞
萩藩

まとめ

黒岩森之助は、江戸時代後期に活躍した名力士であり、長州藩のお抱え力士として多くの人々に愛されました。小柄ながらも力強い相撲で観客を魅了し、関脇まで昇進するなど、その実力は高く評価されています。彼の功績は、現在でも語り継がれており、相撲史にその名を刻んでいます。

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