黒嶋敏

黒嶋敏（くろしま さとる）

プロフィール

黒嶋敏氏は、1972年生まれの日本の歴史学者です。東京大学史料編纂所の准教授として、日本中世史を専門に研究活動を行っています。東京都出身で、青山学院大学文学部史学科を卒業後、同大学院文学研究科博士後期課程を中退。その後、東京大学史料編纂所に勤務し、助手、助教を経て現職に至ります。2009年には、「中世日本列島の政治社会構造」に関する研究で博士（歴史学）の学位を取得しました。

研究分野

黒嶋氏の専門は日本中世史であり、特に中世の政治社会構造、武士団、水軍、戦国時代の権力闘争など、幅広いテーマを扱っています。史料を丁寧に読み解き、実証的な研究を重視する姿勢が特徴です。著書や論文を通じて、中世日本の社会や政治、文化に対する深い理解を提示しており、その研究は多くの歴史研究者に影響を与えています。

主な著書

黒嶋氏は、単著・共著合わせて多数の著書を執筆しており、以下にその一部を紹介します。

単著

『中世の権力と列島』（高志書院、2012年）：中世日本における権力構造を分析した一冊。
『海の武士団　水軍と海賊のあいだ』（講談社選書メチエ、2013年）：中世の水軍や海賊の実態に迫った研究。
『天下統一　秀吉から家康へ』（講談社現代新書、2015年）：豊臣秀吉から徳川家康への天下統一の過程を描いた作品。
『琉球王国と戦国大名　島津侵入までの半世紀』（吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、2016年）：琉球王国と戦国大名との関係に着目した研究。
『秀吉の武威、信長の武威　 天下人はいかに服属を迫るのか』（平凡社、2018年）：織田信長と豊臣秀吉の権力掌握術を比較分析した著作。

共著

『中世東国武家文書の研究―白河結城家文書の成立と伝来』（高志書院、2008年）：中世武家文書の研究に貢献した一冊。
『由緒の比較史』（青木書店、2010年）：様々な歴史における「由緒」を比較検討した研究。
『中世はどう変わったか』（高志書院、2010年）：考古学の視点も交え、中世社会の変化を捉えた研究。
『「信長記」と織田信長の時代』（勉誠出版、2012年）：織田信長とその時代を多角的に分析した研究。
『中世人の軌跡を歩く』（高志書院、2014年）：中世に生きた人々の足跡を追った作品。
『公武権力の変容と仏教界』（清文堂出版、2014年）：公武権力と仏教界の関係に着目した研究。
『中世の西国と東国ー権力から探る地域的特性』（戎光祥出版、2014年）：中世日本の東西における地域的特性を権力の視点から分析。
『関ヶ原合戦の深層』（高志書院、2014年）：関ヶ原合戦を深く掘り下げた研究。
『琉球史料学の船出　いま、歴史情報の海へ』（勉誠出版、2017年）：琉球史料学の現状と展望を示した著作。

研究活動

黒嶋氏は、東京大学史料編纂所において、史料の調査・研究・編纂に携わっています。また、大学での講義や学会での発表などを通じて、研究成果を広く社会に還元しています。その研究活動は、日本中世史研究の発展に大きく貢献しており、今後の活躍も期待されています。

外部リンク

* 東京大学史料編纂所

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