黒木奈々

黒木 奈々の生涯と業績

黒木奈々（くろき なな、1982年11月12日生まれ - 2015年9月19日没）は、日本のフリーアナウンサーであり、多くの視聴者から親しまれました。彼女は鹿児島県鹿児島市出身で、身長は172cmです。最後の所属事務所はセント・フォースで、複数の資格として普通自動車免許、英語技能検定2級、フランス語検定2級を保持していました。

経歴

奈々は小学校時代からアナウンサーになることを目指していました。中学校では軟式テニス部、高校では硬式テニス部に所属し主将を務めました。また、特技としてフランス語とテニスを挙げ、実父の影響もあってラグビーの熱烈なファンでもありました。

鹿児島県立鶴丸高等学校を卒業後、上智大学外国語学部フランス語学科に進学します。在学中はフジテレビのアナウンススクールやテレビ朝日アスクでアナウンサーとしての訓練を受けました。また、フランスへ留学し、国際感覚を養いました。

大学入学後、彼女はフジテレビの『めざましテレビ』に出演し、同局のOGである小島奈津子を目指していました。しかし、アナウンサー採用試験では苦戦し、報道記者として2006年に毎日放送（MBS）に入社します。報道局での経験を積みましたが、2007年に退社し、TBSニュースバードのキャスターオーディションに合格しました。

その後、彼女はクリエイティブ・メディア・エージェンシー（CMA）に移籍し、ニュースキャスターとして活動を展開しました。近年ではNHK BS1の『ワールドWaveトゥナイト』や『国際報道2014』でメインキャスターを務め、視聴者に親しまれました。

闘病生活

しかし、2014年7月に激しい腹痛に見舞われ、急性胃潰瘍と診断されました。最初は早い夏休みとして復帰予定でしたが、検査により悪性細胞が見つかり、胃癌と診断されました。初期のステージIのがんでしたが、再検査では胃の全摘出が必要とされました。

2014年9月に手術を受けた奈々は一時的に回復し、抗がん剤治療を続けながら2015年1月に一日限定で『国際報道2015特別版』に復帰しましたが、闘病は続きました。彼女は自身の経験を『未来のことは未来の私にまかせよう』という著書にまとめ、同年3月には発表しました。

逝去

2015年7月の定期検査でリンパ節への転移が確認され、8月には再入院。体調は悪化し、9月19日未明、自宅で逝去しました。彼女は32歳という若さでこの世を去り、その死は多くの人々に衝撃を与えました。葬儀は黒木家とセント・フォースの合同で執り行われました。法名は「釋光蓮」でした。

担当番組と功績

奈々は多くの番組で活躍しました。NHK BS1での『メディアの明日』や『ワールドWaveトゥナイト』、TBSニュースバードでのキャスターなど、その活動は多岐にわたりました。著作もあり、彼女の勇気ある闘病記は後世に語り継がれています。

彼女の人生は短かったものの、その情熱と努力は多くの人に感動を与え、後の世代にとっても大きな指針となるでしょう。

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