黒潮エクスプレス

黒潮エクスプレス

黒潮エクスプレスは、香川県高松市と高知県高知市を結ぶ高速バスです。このバスは、高松自動車道と高知自動車道を通じて運行されており、全便が座席指定制となっているため、乗車の際には予約が必須です。

沿革

黒潮エクスプレスの運行は1992年10月12日から始まりました。その際には四国高速バス、高知県交通、土佐電気鉄道、JR四国の4社による共同運行で、10往復の運行を行いました。初めはJR四国が始発と最終の2往復を単独で運行し、その他は共同運行でした。停留所は高松駅、県庁通り、栗林公園前などを経由し、昼行バスとしては四国初の試みでもありました。

運行開始からの数年間で、停留所が新設されたり、運行回数が増加したりするなど、利用者の需要に応じて進化を続けました。例えば、1993年には観音寺と南国の停留所が追加され、1994年からは全ての便がJR四国による共同運行になりました。

1997年には始発と最終の便も共同運行に変更され、その後の増便に伴い、予約が不要となりました。これにより、乗客は先着順で乗車できるようになりました。その後も利用者増加に応じて、観光型の車両を用いた臨時便が運行されるなど、フレキシブルな対応が行われました。

2001年には高知IC経由が追加されるなど、経路の見直しが行われ、2006年からはインターネット予約も導入されました。そして2008年、運行本数が14往復にまで増加、中国地方への旅行客の需要にも応える形となりました。

その後も、様々なダイヤ改正や運行形態の変更が行われ、最新の情報では2023年11月1日からは新しい経路が設定され、高松西インター北停留所が新設されました。これは利用者のニーズに応える形での進化の一環と言えます。

運行会社

黒潮エクスプレスは主に、四国高速バスとジェイアール四国バス高知支店、そしてとさでん交通が運行しています。各停留所の利用条件も明確にされており、乗車や降車の可否が示されています。

競合状況

黒潮エクスプレスは、JR四国の特急列車と本格的な競合に立っています。特に、かつては「しまんと」が提供していた高松駅と高知駅の所要時間は、黒潮エクスプレスが運行を開始することによって大きく影響を受けました。例えば、JR四国は特急列車のダイヤを見直し、黒潮エクスプレスとの競争に備えた運行体制を整えましたが、黒潮エクスプレスは直通性や便の多さで利用者に選ばれることが多くなっています。

近年、JR四国は特急「南風」への重点を移行させ、本数を減少させている状況もあり、昼間の時間帯は黒潮エクスプレスの利用者が増える傾向があります。また、高松側ではパークアンドライドの導入が進んでおり、ゆめタウン高松や高松中央インターバスターミナルなどでの利便性も考慮されています。

このように、黒潮エクスプレスは運行の歴史と共に進化し続け、現在も地域の重要な交通手段となっています。観光客やビジネス客を含む多くの人々に利用されており、今後の発展が期待される路線です。

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