黒田弘行

黒田弘行について

黒田弘行氏は、1934年7月1日生まれの日本の教育者、科学読物作家です。岡山県出身で、東京学芸大学を卒業後、小学校の教諭として、長年にわたり理科教育の現場で活躍しました。特に生物分野の教育に力を注ぎ、子供たちに自然科学の面白さや奥深さを伝えてきました。

教師としての活動

黒田氏は、中野区立桃丘小学校をはじめとする小学校で教鞭を執り、理科、特に生物の授業を担当しました。子どもたちが楽しみながら科学を学べるよう、様々な工夫を凝らした授業を展開し、多くの児童の知的好奇心を刺激しました。実践的な教育方法に定評があり、理科教育の発展に大きく貢献しました。

科学読物作家としての活動

黒田氏は、教育者としての経験を活かし、科学読物作家としても精力的に活動しました。特に、アフリカの野生動物をテーマにした著作が多く、その緻密な観察眼と分かりやすい文章で、子どもから大人まで幅広い読者層を魅了しています。1987年には、『サバンナをつくる生きものたち』で日本科学読物賞を受賞し、科学読物作家としての地位を確立しました。

主な著書

黒田氏の著書は、教育関係者だけでなく、自然科学に関心のある一般の読者にも広く読まれています。

『初等生物教育入門』（1967年）
『生物をどう教えるか』（1979年）
『理科どう教えるか 12 電気と磁石』（1980年）
『理科どう教えるか 3 飼育栽培』（1983年）
『アフリカゾウ』（1984年）
『生きていく野生動物』全6巻（1985年-1986年）
サバンナの王ライオン（1985年）
アフリカゾウの世界（1985年）
草原のハンター（1986年）
草に生きる動物たち（1986年）
木に生きる動物たち（1986年）
サバンナをつくる生きものたち（1986年）
『アフリカの動物たち』（1988年）
『サバンナと野生動物』（1990年）
『からだの歴史 ヒトはどのようにしてヒトになったか』（1990年）
『食の歴史 動物もヒトも食べることで自然をつくる』（1991年）
『性の歴史 生物として、動物として、人として』（1992年）
『きみのからだが進化論』全5巻（1994年）
『アフリカの野生動物誌』（1997年）
『食って食われて生きる動物たち』（2004年）
『自然を共有して生きる動物たち』（2004年）

これらの著作を通して、子供たちに生物の面白さ、多様性、そして自然環境の大切さを伝えています。特にアフリカの野生動物に関する著作は、その迫力ある写真と詳細な解説で、多くの読者を魅了しました。

共編著

『理科わたしならこうする1年』（1974年）
『人間は何からうまれたか 動物のくらしと進化』（1981年）
『わたしたちのクラブ活動 3 理科クラブ、パソコンクラブ』（1989年）
* 『滅びゆくアフリカの大自然 絶滅寸前の野生動物とわたしたちの生き方』（2000年）

これらの共編著を通して、教育現場での実践的な知識や、より広い視点からの自然観を読者に提供しています。

黒田弘行の功績

黒田弘行氏は、小学校理科教育の発展に大きく貢献するとともに、科学読物作家として多くの読者に自然科学の魅力を伝えてきました。その功績は、教育界だけでなく、出版界においても高く評価されています。彼の著作は、これからも多くの人々に読み継がれ、自然科学への関心を深めるきっかけとなるでしょう。

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