黒田長邦

黒田長邦（くろだ ながくに）は、筑前国秋月藩の第5代藩主です。
第4代藩主・黒田長貞の長男として生まれました。母は上杉綱憲の娘・豊子。官位は従五位下。当初は河内守を称していましたが、宝暦5年（1755年）に甲斐守と改めました。

生涯

江戸で生まれた長邦は、元文2年12月5日に元服し、父・長貞の願いにより同16日に従五位下に叙せられました。宝暦4年（1754年）、父の死去により家督を継ぎ、秋月藩の藩主となります。

藩主として、長邦は本家である福岡藩の世子・黒田重政が江戸城に登城する際や、東叡山に参詣する際にしばしば随行し、また名代を務めました。重政に祝事がある際には、重要な役目を担うことが常でした。

しかし、藩政においては特筆すべき事績は見られず、宝暦12年（1762年）2月23日に江戸にて41歳で死去しました。法名は顕龍院殿英山道俊大居士。

家督は嫡男の長恵が継ぎました。

系譜

父：黒田長貞
母：豊子 - 上杉綱憲の娘
正室：正姫、玉津院 - 黒田継高の娘
側室：降旗氏

子女
黒田長恵（長男）：生母は玉津院
永姫：松平近貞正室
艶姫：保科正率正室
* 此子：山崎義俊正室

長邦は藩主として大きな功績を残したわけではありませんが、黒田家の一員として、また秋月藩の藩主としてその時代を生きました。彼の子孫は、その後も秋月藩を支え続けました。

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