龍眼 -ドラゴンアイ-

龍眼 -ドラゴンアイ-：人類の存亡をかけた戦いの物語

『龍眼 -ドラゴンアイ-』は、藤山海里によって描かれた日本の漫画作品です。当初、『月刊少年シリウス』（講談社）にて2005年から連載が開始されましたが、2008年4月号を最後に掲載が途絶えました。その後、2014年に続編の執筆が発表され、『龍眼RT -ドラゴンアイ-』として『コミックヘヴン』（日本文芸社）で連載が再開されました。

あらすじ

物語は、Dウイルスという脅威によって人類滅亡の危機に瀕した世界を舞台に展開されます。Dウイルスに感染した者は、殺戮の化け物「異形種（ドラクル）」へと変貌してしまうのです。そんな絶望的な状況の中、対異形種組織VIUS（ヴァイアス）の零番隊隊長である珂妻一叉（かづま いっさ）は、VIUS候補生の三神レイラ（みかみ レイラ）をその才能を見抜き、零番隊に配属します。彼らは、異形種との過酷な戦いに身を投じていくことになります。

主な登場人物

珂妻 一叉（かづま いっさ）

本作の主人公。対異形種組織VIUSの零番隊を率いる隊長です。普段は子供のような外見をしていますが、額に宿る龍眼の力と、大剣「金剛霊鉄」を武器に、異形種との戦いで圧倒的な強さを発揮します。しかし、その過去には謎が多く、かつて異形種を束ねていたという噂も。型破りな性格で、敵味方関係なく相手を見極めて行動するため、組織内では疎まれる存在でもあります。

三神 レイラ（みかみ レイラ）

本作のヒロイン。新入隊員として零番隊に配属されます。入隊試験ではトップの成績を収めるほどの実力者。幼い頃に両親を異形種に殺された過去を持ち、それがVIUSを目指すきっかけとなりました。常に仲間のことを気遣う優しい性格で、一叉のことを信頼し、支えようとします。

雪村 双世（ゆきむら そうせい）

元伍番隊隊員。6年前に双子の妹・双葉（フタバ）をイッサに殺されたと思い込み、その真相を突き止めるために零番隊に入隊します。冷静沈着な性格ですが、妹のことになると感情的になる一面も。父から譲り受けた剣を複製した双剣を武器に戦います。

三國VIUS

物語の主要な舞台となる対異形種組織。三國都（ミクニシティ）に拠点を置き、異形種と直接戦う執行部、情報収集を行う情報部など、様々な部署に分かれています。主人公の一叉が所属する零番隊は、執行部箕天組（みそらぐみ）に属しています。

零番隊

三國VIUSの中でも「最もキツイ」と悪名高い部隊。その厳しさから「キケン・キビシイ・隊長がキラワレモノ」の3K部隊と呼ばれています。しかし、隊長である一叉自身は「キケン・キビシイ・隊員がキレモノぞろい」だと豪語しています。待遇は決して良くなく、待機室は物置同然、表札は手書き、雑用を押し付けられるなど、不遇な扱いを受けています。常に人手不足で、他の隊から助っ人が派遣されることもあります。

その他の登場人物

物語には、壱番隊隊長の桜庭瞬一（さくらば しゅんいち）や、弐番隊隊員の梶山（かじやま）、参番隊隊長の妙仁忠中（みょうじん ただなか）など、個性豊かなキャラクターが多数登場し、物語を彩ります。

異形種（ドラクル）

Dウイルスに感染し、殺戮の化け物と化した存在。元人間だけでなく、元動物も存在します。知能や攻撃力によって第一級から第五級に分類され、第一級が最も強力です。物語の中では、人語を理解する第二級異形種の闇彩鳥（かりげら）や、龍眼に似た黒い眼を持つ謎の存在、陀烙（だらく）などが登場し、VIUSの前に立ちはだかります。

『龍眼 -ドラゴンアイ-』は、過酷な世界を舞台に、個性的なキャラクターたちが織りなすドラマと、迫力あるアクションシーンが魅力の作品です。人類の存亡をかけた戦いの行方から目が離せません。

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