.to

.toは、南太平洋に位置するトンガ王国の国別コードトップレベルドメイン (ccTLD) です。1995年に導入され、Tonga Network Information Center (Tonic) がその管理を担っています。

Tonicはトンガ本国だけでなく、日本、韓国、イタリア、ドイツ、スウェーデンにも事務局を設置し、現地の言語での登録手続きをサポートしています。これにより、世界中の人々が.toドメインを容易に取得できるようになっています。

".to"が英語の前置詞 "to" と同じであることから、ドメインハックに利用されることが多くあります。ドメインハックとは、ドメイン名を単語やフレーズの一部として使い、ユニークで覚えやすいウェブアドレスを作成するテクニックです。例えば、短縮URLサービスのgo.toなどがその好例です。

また、"to"を単語の音節として利用するドメインハックも存在します。暗号学者ダニエル・バーンスタインのウェブサイトcr.yp.toや、ロンドンのウェブ開発会社Potatoのp.ota.toなどが挙げられます。さらに、スラブ語で"to"が英語の"it"を意味することから、アップロードサービスのuloz.to（ulozはチェコ語やスロバキア語で「保存する」の意味）のように、これもドメインハックに利用されています。

カナダのオンタリオ州トロントの愛称である"T.O."も、このドメインと関連があります。ジョブバンク・トロントのJobs.toなど、トロントに拠点を置く企業が.toドメインを使用しています。同様の利用は、イタリアのトリノでも見られます。

.toドメインを取得すると、通常のDNS運用が可能となり、登録サイトは広告を表示する必要はありません。.edu.toのような無料ドメインも存在しますが、これはトンガ国内の教育機関に限定されています。現在、トンガ国内で登記された企業は、無料でドメインを取得できます。

.toドメインの大きな特徴の一つは、公式にWhois情報を原則非公開としている点です。ドメイン登録者との連絡は、Tonicのウェブサイトにあるドメイン検索フィールドにドメイン名を入力し、Tonicを介して行う必要があります。これにより、登録者のプライバシーが保護されています。

トップレベルドメイン.to自体は、少なくとも1998年以降、AレコードとHTTPのサーバーを運用しています。

さらに、.toのレジストリでは絵文字ドメインの作成も可能です。.toのレジストラであるRegister.TOは、.toの絵文字ドメインの検索と登録に対応しており、より創造的で視覚的なドメイン名を利用することができます。

関連情報として、Tonga Network Information Centerの公式サイト（英語および日本語）や、IANA（Internet Assigned Numbers Authority）の.TOドメイン委任記録、絵文字ドメインの登録に関する情報などが参考になります。

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