トップレベルドメイン

トップレベルドメイン（TLD）とは

トップレベルドメイン（TLD: top-level domain）は、インターネットのDNS（Domain Name System）における最上位階層のドメイン名です。ドメイン名は通常、階層構造になっており、TLDはその名称の末尾部分を示しています。例えば、ウェブサイトのドメイン名が `www.example.com` の場合、TLDは `com` となります。TLDの管理は主にIANA（Internet Assigned Numbers Authority）が行っており、TLDの運営を行う特定の組織にその責任が委託されています。

TLDの種類

IANAでは、管理するTLDをいくつかのカテゴリに分類しています。以下は現在の主なグループです。

1. 国別コードトップレベルドメイン（ccTLD）: 特定の国または地域に割り当てられた2文字のドメイン名。ISO 3166で定義された国名コードに準拠しています（例: .uk、.jp）。
2. ジェネリックトップレベルドメイン（gTLD）: 符号数が三文字以上のドメイン。最も一般的なものに.com、.orgなどがあります。
3. スポンサー付きトップレベルドメイン（sTLD）: 特定のコミュニティに関連するテーマを持ち、その使用に制限があるドメインです。
4. スポンサーなしトップレベルドメイン: 制限のない一般的なドメイン。
5. インフラ用トップレベルドメイン（.arpa）: 主にインターネットインフラのために使用されるドメインで、例えばDNSの逆引きなどで利用されています。
6. 国際化国別コードトップレベルドメイン（IDN ccTLD）: 非ラテン文字の文字セットを用いた国別ドメインで、特定の言語に対応しています。

TLDの発展の歴史

当初のTLDの分類は、国やカテゴリー、マルチオーガニゼーションに分けられていましたが、今では多様な種類が増えています。たとえば、1990年代に入ると、.intドメインが国際機関用に導入されましたが、その後は国別コードや国際化対応が進み、さらには2010年代には新しいgTLDの申請が大幅に拡充されました。

2009年には、国際化国別コードトップレベルドメイン（IDN ccTLD）の申請を開始し、言語特有の文字を用いたドメインの導入が進みました。これにより、アラビア語や漢字など、さまざまな言語に応じたドメイン名が使用可能になったのです。

保留されたドメイン

RFC 6761では、混乱を避けるために特定のドメインが予約されています。例えば、`.example`、`.invalid`、`.localhost`、`.test`といったドメイン名です。

歴史的なドメイン名の変更

1980年代末に、InterNICはNATO用に`.nato`ドメインを創設しましたが、その後国際機関用の`.int`が設けられ、`.nato`は1996年に廃止されました。それとは対照的に、旧ユーゴスラビアのドメイン`.yu`は国家の変遷を経て変更され、現在も使用されている他、ソビエト連邦の`.su`ドメインは依然として存在しています。

新しい提案縦のドメイン名

2000年代後半、ICANNは新しいgTLDの導入を進め、数千種類の新しいTLDが提案されました。この件に関連して、特に成人向けサイトに適したTLDが議論され、`.xxx` が2011年に導入されました。

さらに、オルタネートルートと呼ばれる新たなDNSルートが形成され、異なるTLDの選択肢を提供することで、特定のニーズに応じたドメイン名の登録が可能となりました。これにより、より多様なドメイン環境が整備されています。

まとめ

トップレベルドメインは、インターネットにおける住所の最上位に位置づけられ、様々な種類と変遷があります。その進化は国際化の流れや技術革新に伴って進んでおり、私たちがウェブを使う上で欠かせない重要な要素といえるでしょう。

もう一度検索