007/オクトパシー

映画『007／オクトパシー』の概要

『007／オクトパシー』（原題: Octopussy）は、1983年に公開されたジョン・グレン監督によるスパイアクション映画で、ジェームズ・ボンドシリーズの第13作目です。この作品では、ロジャー・ムーアが再びボンド役を務め、前作『007/ユア・アイズ・オンリー|007_ユア・アイズ・オンリー』からシリアスなトーンから離れ、ユーモアあふれる演出が際立つ内容になっています。

コミカルなタッチとアクションシーン

本作は、ボンドが中南米某国で高性能偵察機を破壊する任務から始まります。彼はトロ大佐に変装して空軍基地に侵入しますが、拘束されたりと波乱の展開が続きます。しかし、CIAのビアンカの助けもあり、超小型ジェット機での脱出劇や列車の屋根での肉弾戦といった迫力あるアクションシーンが盛り込まれています。

謎の「レディーの卵」

物語は、ボンドがMからファベルジュの卵に関連する任務を受け取る場面へと進みます。009が持ち出した卵を巡って起こる事件が、ボンドをインドへと導きます。ここでカマル・カーンと名乗るキャラクターが登場し、彼の陰謀が絡むことで物語はさらに複雑になっていきます。

インドのカジノと魅惑的な女性

ボンドはカジノでカマルと対決し、彼のいかさまを逆手にとることで勝利を収めます。同時に、彼はカマルのビジネスパートナーである女性、マグダに接近しますが、思いもよらぬ事態に直面します。マグダによって卵を奪われ、自身もカマルに捕らえられる展開は、緊張感に満ちたものとなっています。

複雑な陰謀と迫る危機

物語はさらに進み、ボンドはオクトパシーという謎の女性と出会います。彼女は表向きサーカス団を経営しながら、裏では宝石泥棒のリーダーという二重生活を送っています。カマルとオルロフ将軍の巧妙なる陰謀が次第に明らかになり、ボンドは核テロの阻止に向けて奮闘しなければなりません。

圧巻のクライマックス

物語のクライマックスでは、ボンドがサーカス団の列車に潜入し、核爆弾の時限装置を阻止しようとする緊張感溢れるシーンが展開されます。結局、爆弾の取り外しに成功し、さらなる危機を回避するボンドの姿が描かれています。

興行成績と評価

本作は1983年の映画興行成績で第2位を獲得し、ショーン・コネリーの『ネバーセイ・ネバーアゲイン』を凌駕しました。また、アメリカでは1980年代の007シリーズの中で最もヒットした作品として知られています。主題歌にはリタ・クーリッジの「All Time High」が起用され、映画の雰囲気を引き立てています。

結論

『007／オクトパシー』は、スパイアクション映画としての魅力が詰まった作品であり、ロジャー・ムーアのボンドがコミカルかつクールに描かれています。派手なアクション、複雑なストーリー、魅力的なキャラクターが絡み合うこの映画は、007シリーズファンにとって見逃せない一作です。

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