090えこといっしょ。

090えこといっしょ。

『090えこといっしょ。』は、亜桜まるによる日本の漫画作品で、2005年第38号から2006年第50号まで講談社の『週刊少年マガジン』に連載されていました。全60話から成り立ち、2007年にはドラマCD化もされています。この作品は、携帯電話を擬人化した女の子「えこ」と、彼女の持ち主である中学生・ヒロシとの日常を描いたストーリーです。

あらすじ

物語の主人公、茶の水ヒロシは、中学2年生の14歳で、彼にとって携帯電話は嫌悪の対象でした。しかし、ある日捨てられていた携帯電話に引かれ、修理を依頼します。届いたものは、なんと人間大の美少女型の携帯電話であった「えこ」。ヒロシは最初は困惑しつつも、次第に彼女との関わりを楽しむようになります。もともと普通の携帯電話が欲しかったヒロシでしたが、経済的な事情から「えこ」と共に生活することに。

登場人物

茶の水ヒロシ

ヒロシは、中学2年生の14歳。携帯電話を拒否する理由がある一方、家族の事情から一人暮らしをしています。部活や生徒会での活躍もあり、真琴との関係が物語を進める要因となります。彼の特徴は、携帯電話の知識が乏しいところで、着メロの言葉を意味不明に解釈してしまいます。やがて「えこ」との奇妙な共同生活が始まり、彼女に対して心を開いていく様子が描かれます。

えこ

「えこ」はヒロシが手に入れた、美少女型の携帯電話で、最新型の「完全完結自律型超合金携帯電話」です。見た目は美少女ですが、様々な機能を持つため、時にはヒロシを助けたり、逆に困らせたりします。水に弱いという特性から起こるエピソードも多々あり、彼女の成長がストーリーの中心となります。

川澄真琴

生徒会長であり、ヒロシの同級生でもある真琴は、彼に特別な想いを抱いています。彼女は強い責任感を持っており、ヒロシを生徒会に引き込むことで彼との距離を縮めようとします。一方で、彼女は家庭の事情から貧乏生活を送っており、それが彼女のキャラクターを引き立てている要素でもあります。

ナノ

真琴が手に入れたPHS「ナノ」は、関西弁を話し、ギャグセンスに溢れたキャラクターです。えこと対立関係にあったが、お互いの特性を理解し合うことで友情が芽生えていく様子が描かれています。

舞台設定

物語の舞台は、ヒロシが住む茶の水家や桜丘学園中学校など、日常生活に密接に関係する場所が背景となっています。特に、携帯電話の解禁というテーマを通じた学園生活が描かれており、登場人物たちの関係性が深く描写されています。

書誌情報

『090えこといっしょ。』は、全4巻として講談社から刊行されており、各巻には著名人の推薦文も掲載されています。また、菜の花すみれによる小説版や、ドラマCDなどのメディア展開もされています。

この作品は、携帯電話と人間関係をユーモラスに描きながら、成長や友情の重要性を伝える独特のストーリーです。

もう一度検索