10月17日同盟

10月17日同盟について

10月17日同盟（ロシア語: Союз 17 Октября）は、1905年に設立されたロシアの自由主義政党で、一般には「オクチャブリスト」として知られています。この名前は、同年10月17日に出された十月詔書に由来し、政党はこの改革的な政令を支持して成立しました。設立時のリーダーはアレクサンドル・グチコフで、他にもミハイル・ロジャンコやニコライ・ホニャコフなどの著名なメンバーが参加していました。彼らは穏健な自由主義の立場を持ち、自由を求める市民の声を代表する役割を果たしました。

魅力と初期の成功

同盟は設立当初、全国的な支持を受け、1906年の第1回国会選挙では13議席を獲得。その後、党の綱領を再評価するべく1907年に行われた第二回党大会では、より保守的な方向に舵を切り、結果として第3国会では125議席を獲得し、最大政党としての地位に就きました。この成功は、彼らが親政府的な立場を維持していたため、政府の支持を受ける形での結果とも言えるでしょう。

内部対立と衰退

しかし、時が経つにつれ、オクチャブリスト内部での意見の対立が顕著になり、1912年の第4回国会選挙では議席数が減少。左派オクチャブリスト、ゼムストヴォ・オクチャブリスト、右派オクチャブリストという三つの派閥に分裂してしまいました。この内部分裂がさらなる支持の減少を招き、最終的には立憲民主党が進歩ブロックの主導権を握る結果となりました。

1917年2月革命の影響

1917年の2月革命時、オクチャブリストのロジャンコが国会議長に就任していました。皇帝ニコライ2世が彼を首相に任命しようとしたが、諸政党の抵抗でその試みは阻止されました。臨時政府が成立した際には、同盟から陸軍大臣や会計監査院長が閣僚として選ばれましたが、その後次第に保守派が孤立する結果となり、グチコフは辞任しました。

社会活動と内戦への参加

同年8月には「社会活動家会議」を主導するなどの活動を展開しましたが、十月革命によってボリシェビキが政権を掌握しました。オクチャブリストは白軍に加わり、反ソビエト側としてロシア内戦に参加し、重要な役割を果たしました。

政策と理念

オクチャブリストの政策は、ロシアの自由主義右派の立場であり、大地主や商工業者の支持を受けていました。彼らは十月詔書で約束された自由権と選挙権の拡大を目指していました。また、「強力な君主権」を支持しつつ、立憲君主制の実現を目指しました。第一次世界大戦開戦時には政府を支持する立場を明確に示し、その後の民族自治においてもフィンランドに対してのみ自治を認める見解を持っていました。

小作民に対しては市民権付与や資金援助を提案するものの、土地の再配分については反対の立場を取っていました。このような姿勢から、当時の政治状況においてオクチャブリストは他の政党と一線を画した存在となっていました。このように、10月17日同盟は、自由主義の中でも特異な道を歩み続け、その背後にある思想や動きがどのように進化していったのかを考察することは、ロシアの政治史における重要な課題の一つです。

もう一度検索