12.ヒトエ

12.ヒトエは、2000年から2006年まで活動した日本のブラス・ロックバンドです。結成時は12人の女子中高生によって構成され、ホーンセクションを含む大人数でのダイナミックなサウンドとパフォーマンスが特徴でした。バンドの名称は「じゅうにヒトエ」と読みます。

バンド名の「12.ヒトエ」という名称は、メンバーそれぞれが持つ個性や音楽性を一つにまとめ上げ、独自の世界観を表現したいという願いを込め、日本の伝統的な装束である十二単から着想を得て名付けられました。公式な表記としては「12.HITOE」も用いられました。

バンドの始まりは2000年。当時のマネジメント会社が主催したオーディションを通じて集められた才能ある12人のメンバーによって結成されました。活動期間中には、一部メンバーの入れ替わりも経験しながら活動を続けました。

2001年、12.ヒトエはSony Recordsよりシングル「GIMMIE SHELTER」をリリースし、メジャーデビューを果たしました。これは、Sony Recordsが10代のアーティストを育成・紹介するために設けた「POT ARTIST（POWER OF TEENS ARTIST）」レーベルにおける5番目のアーティストとしてのデビューでした。続く2002年にはセカンドシングル「レントゲン」を発表。この楽曲はテレビドラマの主題歌として起用され、バンドの知名度向上に貢献しました。同年夏には初のコンサートも開催するなど、精力的にライブ活動も行いました。

メジャーレーベル在籍中には、合計で4枚のシングルと1枚のオリジナルアルバムをリリースしました。多くの楽曲がテレビ番組のテーマソングやCMソングとして採用され、特にシングルのカップリング曲もタイアップに使用されるなど、幅広いメディア露出がありました。しかし、2003年末をもってSony Recordsとの契約が満了となります。

レコード会社との契約終了後、バンドは活動の場をインディーズへと移し、バンド名を漢字表記の「十二単」に変更しました。インディーズでの活動期間中は新たな音源のリリースはありませんでしたが、メンバー編成を変更しながらライブパフォーマンスなどを中心に活動を継続しました。

しかし、2006年1月末をもって、バンドはその歴史に幕を下ろし、解散することを発表しました。解散後、一部の元メンバーは同年4月から「さくらBANDA」と「DATCH CREW」という二つの新たな音楽グループを結成し、活動を始めましたが、これらのグループも後に活動を停止しています。また、元メンバーの佐野はなは、解散後に人気ロックバンドGacharic Spinにドラマーとして加入。その後、同バンド内でギタリストとしても活躍し、現在はギターボーカルを担当しています。

12.ヒトエ（十二単）がリリースした主な作品は以下の通りです。

シングル
GIMMIE SHELTER（2001年12月5日発売）：TBS系番組『キャイ〜ン式』オープニングテーマ、タケダスポーツCMソング（カップリング曲「だいっキライ!」）
レントゲン（2002年4月24日発売）：MBS・TBS系ドラマ30『おかみさんドスコイ!!』主題歌、よみうりテレビ・日本テレビ系『たかじんのそこまで言って委員会』CM挿入時使用曲
迷宮入りの事件簿（2002年10月30日発売）：テレビ朝日系番組『奇跡の扉 TVのチカラ』エンディングテーマ
幻（2003年1月29日発売）：中京テレビ・日本テレビ系の各番組（『あんグラ☆NOW』『ろみひー』『ムチャ修行!』）2003年1月度エンディングテーマ、WOWOW『音のサマ!HITS IN JAPAN』エンディングテーマ

アルバム
* 十二単（2003年2月26日発売）：バンドにとって唯一のオリジナルアルバムとしてリリースされました。

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