13月のバラード

『13月のバラード』は、キンモクセイが2005年12月21日にリリースした4枚目のアルバムです。このアルバムは、カレンダーをモチーフにしたコンセプトアルバムであり、各楽曲が1月から12月、そして13月という架空の月に対応しています。

アルバム全体のアレンジは、キンモクセイと澤近泰輔が共同で担当しており、楽曲ごとに異なる表情を見せています。特に、各月のテーマに合わせた多様な音楽性が特徴的で、バンドの幅広い表現力を感じることができます。

収録曲は以下の通りです。

1. 1月 冬の磁石
- 作詞：伊藤俊吾、作曲：後藤秀人
- 13thシングルとしてリリースされた楽曲で、TBS系『王様のブランチ』のエンディングテーマにも起用されました。

2. 2月 僕よりずっと大人だった彼女の愛
- 作詞・作曲：張替智広

3. 3月 さよなら涙くん
- 作詞・作曲：伊藤俊吾
- 「〜たかが春〜」というインストゥルメンタルが続き、原曲は「さらば」です。

4. 4月 春のセンセーション
- 作詞：伊藤俊吾、作曲：白井雄介

5. 5月 いいじゃん
- 作詞：伊藤俊吾、作曲：後藤秀人、編曲：キンモクセイ

6. 6月 生まれてはじめて
- 作詞・作曲：伊藤俊吾
- 「〜されど夏〜」というインストゥルメンタルが続き、原曲は「七色の風」です。

7. 7月 SUMMER MUSIC
- 作詞・作曲：伊藤俊吾
- 12thシングルとしてリリースされた楽曲です。

8. 8月 僕の夏 (more 陽炎 version)
- 作詞・作曲：伊藤俊吾、編曲：キンモクセイ
- 12thシングルのカップリング曲をアルバムバージョンとして再収録しています。

9. 9月 悲しい楽しい日々
- 作詞・作曲：張替智広
- 「〜そして秋〜」というインストゥルメンタルが続き、原曲は「少年の頃の想い出」です。

10. 10月 du-lu-bi-du
- 作詞・作曲：伊藤俊吾、編曲：キンモクセイ

11. 11月 シグレイン
- 作詞：佐々木良、作曲：伊藤俊吾、編曲：キンモクセイ

12. 12月 13月のバラード
- 作詞・作曲：伊藤俊吾、編曲：キンモクセイ

このアルバムは、大滝詠一の『NIAGARA CALENDAR '78』から大きな影響を受けており、コンセプトやジャケットデザインにもその影響が見られます。カレンダーをテーマにしたアルバム構成は、各曲が持つ物語性をより一層引き立て、聴く者を独自の世界観へと誘います。

『13月のバラード』は、キンモクセイの音楽的な挑戦と創造性が詰まった作品であり、彼らの音楽ファンだけでなく、幅広い音楽愛好家にもおすすめできるアルバムです。各楽曲の完成度の高さはもちろんのこと、アルバム全体を通して聴くことで、より深く作品の世界観を理解することができます。

さらに、このアルバムは、キンモクセイのメンバーそれぞれの音楽性が巧みに融合されており、バンドとしての成熟度を感じさせます。各楽曲のアレンジも非常に凝っており、何度聴いても新たな発見があるでしょう。

キンモクセイの音楽的魅力を多角的に楽しめるこのアルバムは、彼らのディスコグラフィーの中でも重要な位置を占める作品と言えるでしょう。

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