澤近泰輔

澤近 泰輔（さわちか たいすけ）

澤近 泰輔は、1958年6月21日に大阪府大阪市で生まれた日本の著名なキーボーディスト、編曲家、作曲家です。1980年代の初めから音楽界での活動を開始し、その後数十年にわたって多くのアーティストとのコラボレーションを通じて、ジャンルを超えた楽曲を手掛けてきました。

音楽キャリアの始まり

澤近は1985年に深浦昭彦と共にNSPのサポートメンバーに加入し、1986年には正式メンバーとして活動を開始しました。その年にリリースされたアルバム『APOCALYPSE』では、楽曲の編曲や作詞、作曲、さらには歌唱にも関わっています。しかし、NSPは1987年に活動を停止し、澤近はその後、CHAGE and ASKAのバックバンド『BLACK EYES』のキーボーディストとしてツアーに参加。この頃から彼の編曲家としての才能が評価され、さまざまなアーティストに楽曲を提供し始めました。

主な業績

1990年、CHAGE and ASKAのデビュー10周年を記念して発表されたアルバム『PRIDE』の表題曲を編曲し、オリコン1位を獲得。この楽曲はその後も数多くの人々に愛され続け、澤近の名を広めることとなりました。続いて、ASKAのソロ作品「はじまりはいつも雨」を編曲し、こちらも大ヒットを記録。1994年の『On Your Mark』、そして同年の「めぐり逢い」など、彼が手掛けた楽曲は多くがミリオンセラーとなり、スタジオジブリによるPVも注目を集めました。

1992年からは映画やテレビドラマの音楽にも進出。彼が担当した代表的な作品には、映画『エンジェル 僕の歌は君の歌』やドラマ『振り返れば奴がいる』があります。また、1994年には工藤静香の「Blue Rose」、1998年には「きらら」を編曲し、幅広い活躍を見せています。

2002年にはキンモクセイの「二人のアカボシ」が大ヒットし、2008年からは佐々木良とともに音楽ユニット『ササチカ』を結成。彼の活動は常に進化を続けています。さらに、ASKAのソロ活動ではバンドマスターを務め、数々の楽曲編曲を手掛けました。2008年には、ASKAのシンフォニックコンサートでピアノ演奏を行い、その後も多くのアーティストのコンサートに参加しています。

特異な人物と音楽制作

澤近の編曲スタイルは、彼自身の言葉では「手癖みたいなもの」としており、その自由な発想が彼の楽曲を特別なものにしています。彼が作る音楽の多くは、1990年代のCHAGE and ASKAやASKAソロのヒット曲と深く結びついています。また、オーディションでは常に成功を収めているというユニークな経歴を持っています。

近年の活動

2015年からは「僕らのポプコンエイジ」の音楽監督を務め、2018年には自身の還暦記念ライブ『澤近泰輔60祭』を開催。その後も毎年このイベントは続いており、音楽ファンから支持を受けています。また、彼は新たに音楽ユニット『近海-KINKAI-』のプロデュースを開始し、進化を続けています。

2021年の還暦記念ライブには、ASKAやKANなどのシークレットゲストが登場し、注目を浴びました。彼の音楽活動は、これからも多くのアーティストと共に新たな作品を生み出し続けることでしょう。

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