1490年代は、特に重要な
歴史的出来事が数多く記録された十
年であり、
西暦1490年から
1499年までの期間を指します。この十
年間は、ヨーロッパの地政学的な変動や海外探索の時代が本格化し、特にスペインやポルトガルにおける影響力の拡大が顕著でした。
1492年の出来事
1492
年は特に重要な
年であり、二つの大きな出来事がありました。最初に、イベリア半島での
レコンキスタが完了しました。
ナスル朝が滅亡し、
グラナダが陥落することで、ムスリムの王国は消滅し、キリスト教徒に支配されることとなりました。これにより、数
世紀にわたる宗教的な対立の終息が迎えられ、イベリア半島は統一されたキリスト教徒の国家となりました。
さらに、この
年には
クリストファー・コロンブスが新大陸、つまり現在の
カリブ海の島々に到達したことも特筆すべき出来事です。彼の航海は北アメリカ大陸への道を開くこととなり、後の植民地時代を引き起こす契機となりました。コロンブスの探検は、ヨーロッパの人々にとって、新しい世界の発見として広く認識されることになりました。
1494年には、スペインとポルトガルの間で
トルデシリャス条約が締結されました。この条約は、二国間での新しい土地の発見と征服を調整するものであり、世界を赤道を基準に東西に分割しました。この影響により、両国は新大陸における権益を確立し、それぞれの植民地拡大へとつながっていきました。これは、後の植民地時代における二国の覇権争いを生む結果となります。
同
年、フランス王シャルル8世による
イタリア遠征が開始され、
イタリア戦争が勃発しました。この戦争により、
フィレンツェの
メディチ家政権が失われるなど、
イタリア半島の政治情勢が大きく変動しました。
イタリアはその戦争の影響で分裂状態が続き、それに伴い外部からの干渉が増加しました。
1498年には、ポルトガルの航海者
ヴァスコ・ダ・ガマが
インドのカリカット(現在の
コーリコード)に到達しました。彼の航路開拓は、ヨーロッパとアジアを結ぶ新たな海路を確立し、香辛料貿易においてポルトガルの強力な立場を確立しました。これにより、ポルトガルはアジア市場での影響力を持つようになり、他国における経済的拡大の重要な転機となりました。
まとめ
1490年代は、
レコンキスタの完了や新大陸への探検、国際的な条約の締結、戦争の勃発など、欧州と世界が急速に変化していく時代でした。この期間における出来事は、後の
歴史において長期的な影響を与え続けることになるのです。この十
年間は、単なる
歴史的な区分以上に、現代に至るまでの国際関係や文化交流の基盤を形作った重要な時代として記憶されています。