コーリコード

コーリコードは、インド南西部のケーララ州に位置する、アラビア海に面した重要な港湾都市です。マラヤーラム語では「കോഴിക്കോട്」と表記され、発音は[koːɻikːoːɖɨ̆]です。日本語では、コージコード、コジコーデ、コジコデなどと表記されることもあります。

かつてはカリカットとして知られており、現在も近郊にあるカリカット国際空港にはその名が残っています。この都市は、古くから交易の要所として栄え、特に大航海時代には、多くの商船や探検家が訪れました。

歴史

コーリコードは、大航海時代にはムスリム商人が「カレクー」と呼んだ寄港地として知られていました。旅行家イブン・バットゥータもこの地を訪れており、その記録は詳細な歴史的証拠となっています。1407年には、明の鄭和の艦隊がコーリコード（古裏）に寄港し、この地域の国際的な重要性を示しました。1498年には、ヴァスコ・ダ・ガマがアフリカ東岸のマリンディから来航し、ヨーロッパとの交易が始まりました。その後、オランダやイギリスによる支配を経て、インドの歴史に深く刻まれる場所となりました。

特に、この地域はインド綿織物の輸出港として知られており、「キャラコ」という言葉の語源ともなっています。これは、コーリコードが世界の貿易ネットワークにおいて、重要な役割を果たしていたことを示しています。

人口

2011年の調査によると、コーリコードの人口は約43万人ですが、都市的地域を含めると約203万人に達します。この数字は、コーリコードがケーララ州の中でも有数の都市であることを示しています。

地理と気候

コーリコードは、アラビア海に面した海岸線と、内陸部の肥沃な土地が特徴です。気候は熱帯性で、高温多湿な日が続きます。モンスーンの影響を大きく受ける地域であり、雨季には多量の降水量があります。

文化と観光

コーリコードは、多様な文化が混ざり合う都市であり、歴史的な建造物や宗教的な施設が多く残っています。また、伝統的な祭りやイベントも盛んで、観光客を魅了しています。

参考文献

イブン・バットゥータ　『大旅行記』全8巻　家島彦一訳、平凡社〈平凡社東洋文庫〉、1996-2002年。

外部リンク

コーリコード県公式ウェブサイト （英語）

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