18 (アルバム)

18（エイティーン）

吉井和哉のソロワークにおいて初となるベストアルバム。

2013年1月23日にEMIミュージック・ジャパンよりリリースされた本作は、吉井和哉名義だけでなく、YOSHII LOVINSONとして活動していた時期の楽曲も含まれており、そのソロキャリアを包括的にたどることができる。

アルバムの選曲は吉井自身が手掛けており、単なる既存曲の寄せ集めではなく、独自の構想に基づいている。彼は本作を、新曲「血潮」「HEARTS」、新たに録音された「点描のしくみ」「煩悩コントロール」、そしてカバー曲「朝日楼（朝日のあたる家）」といった楽曲を収めたミニアルバムに、ベストアルバムを組み合わせたような作品だと語っている。特にDisc 1の終盤からDisc 2の序盤にかけて、最新の楽曲を配置することで、過去の自身の音楽性が現在の吉井和哉を挟み込む構成を意図したという。

タイトル『18』には、吉井和哉の「十八番（おはこ）」という意味と、「和哉（カズヤ）」という名前に由来する二重の意味が込められている。

主な収録楽曲

Disc 1にはソロ初期からの代表曲に加え、新録カバー「朝日楼（朝日のあたる家）」や先行配信された新曲「HEARTS」を収録。

Disc 2には、ジョシュ・フリーズ（ドラム）とクリス・チェイニー（ベース）が参加し新たにレコーディングされた「点描のしくみ」「煩悩コントロール」の別バージョン、沖仁（フラメンコギター）が参加した新曲「血潮」などが収められている。既存曲も多くはアルバム・バージョンで収録されている。

初回限定盤付属のDisc 3には、様々なツアーから選りすぐられたライブ音源が多数収録されている。これには「Dragon head Miracle tour 2008」「TOUR 2009 宇宙一周旅行」「GENIUS INDIAN TOUR 2007」「Flowers & Powerlight Tour 2011」といった各年代のライブからのテイクが含まれる。また、ダチョウ倶楽部とのユニット「masa-yume」名義で発表された「マサユメ」や、未発表曲「甲羅」「ギターを買いに」も収録されており、ファンにとって貴重な音源も多数収められている。

初回限定盤にはさらにDVDが付属し、内田けんじ監督・吉井主演の短編映像「点描のしくみ Queen of Hearts」の予告編とメイキング映像、そして山本透監督による、吉井のソロキャリアを追ったドキュメンタリー風映像作品「LOST -誰が彼を殺したか-」が収められている。

本作は、吉井和哉の多岐にわたるソロ活動の軌跡を俯瞰できる、初の包括的な作品となっている。

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