1823年の相撲

1823年の相撲

1823年（文政6年）の相撲界は、江戸、大坂、京都を中心に各地で興行が行われ、将軍上覧相撲も実施されるなど、相撲が社会的に重要な娯楽であったことが伺えます。以下に、各場所の興行内容と、その詳細について記述します。

2月場所（江戸相撲）

興行場所: 本所回向院
日程: 3月15日（旧暦2月3日）より10日間（晴天の場合）

この場所は、江戸における春場所として開催されましたが、7日目で打ち切りとなりました。打ち切り理由についての詳細な記録は残っていませんが、天候不順やその他の不測の事態が原因であった可能性が考えられます。

上覧相撲

上覧場所: 矢来御門内吹上
上覧日: 5月13日（旧暦4月3日）

将軍徳川家斉が観覧する上覧相撲が、矢来御門内吹上にて執り行われました。これは、相撲が単なる興行としてだけでなく、将軍の御前で披露される格式の高いものであったことを示しています。この上覧相撲の詳細は、当時の相撲の権威と重要性を物語る出来事です。

6月場所（大坂相撲）

興行場所: 難波新地
日程: 7月30日（旧暦6月23日）より興行

大坂では、難波新地を舞台に夏場所が開催されました。この場所は、江戸の相撲とは異なる独特の文化や力士たちが活躍したと考えられます。

8月場所（京都相撲）

興行場所: 二条川東
日程: 9月5日（旧暦8月1日）より10日間（晴天の場合）

京都では、二条川東にて秋場所が開催されました。この場所も、江戸や大坂とは異なる独特の雰囲気の中で行われたと考えられます。10日間の晴天興行として予定されました。

10月場所（江戸相撲）

興行場所: 本所回向院
日程: 11月26日（旧暦10月24日）より10日間（晴天の場合）

江戸では、再び本所回向院にて秋場所が開催されました。この場所は、10日間晴天の場合に興行が行われました。1823年の相撲興行の締めくくりとなる場所でした。

まとめ

1823年は、江戸、大坂、京都の各地域で相撲興行が盛んに行われ、将軍上覧相撲も開催されるなど、相撲が庶民の娯楽として、また、武家の嗜みとしても重要な役割を果たしていたことがわかります。各場所の日程や場所、特徴から、当時の相撲文化の多様性を垣間見ることができます。

参考文献

* 酒井忠正『日本相撲史 上巻』ベースボール・マガジン社、1956年6月1日。

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