1830年の相撲

1830年の相撲界の動向

1830年（文政13年）の相撲界では、江戸、大阪、京都でそれぞれ興行が開催され、将軍上覧相撲も行われるなど、相撲が盛んに行われた一年でした。以下に、各場所の詳細と、特筆すべき出来事について記述します。

江戸相撲

3月場所

興行場所: 本所回向院
日程: 4月7日（旧暦3月15日）より晴天10日間

3月場所は、江戸相撲における春の興行として、本所回向院で開催されました。10日間という期間で、多くの観客が訪れたと推測されます。

11月場所

興行場所: 本所回向院
日程: 12月15日（旧暦11月1日）より晴天10日間

秋場所として11月に開催されたこの場所も、本所回向院で行われました。この時期の相撲は、一年の締めくくりとして、重要な意味を持っていたと考えられます。

上覧相撲

上覧場所: 吹上十三間御門内
上覧日: 4月17日（旧暦3月25日）
特記事項: 3月場所を中断して実施

将軍徳川家斉による上覧相撲が、3月場所の途中で中断して行われました。場所は吹上十三間御門内という特別な場所で、将軍の前で力士たちが技を披露する、名誉な機会でした。この上覧相撲は、当時の相撲の格式の高さを物語っています。

大阪相撲

8月場所

興行場所: 難波新地
日程: 9月22日（旧暦8月6日）より晴天10日間

大阪では、難波新地を舞台に8月場所が開催されました。大阪相撲は、江戸相撲とは異なる独特の文化を持っており、この場所も多くの観客で賑わったと考えられます。

京都相撲

9月場所

興行場所: 二乗川東
日程: 晴天7日間

京都では、二乗川東で9月場所が開催されました。7日間という期間は、他の場所と比べて短いですが、京都の地で相撲が人々に楽しまれた様子が伺えます。

まとめ

1830年の相撲界は、江戸、大阪、京都でそれぞれ興行が行われ、さらに将軍上覧相撲も実施されるなど、非常に活発な一年でした。各場所の日程や場所、将軍上覧相撲の実施などから、当時の相撲文化の隆盛が伺えます。これらの記録は、当時の相撲の社会的地位や、人々の関心の高さを物語る貴重な資料と言えるでしょう。

参考文献

酒井忠正『日本相撲史 上巻』ベースボール・マガジン社、1956年6月1日。

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