1880年共和党全国大会

1880年共和党全国大会の概要

1880年6月2日から8日まで、イリノイ州シカゴのインターステート・イクスポジション・ビルにて、共和党の全国大会が開催されました。この大会では、11月に控える大統領選挙に向けて、オハイオ州出身のジェームズ・ガーフィールドが大統領候補に、ニューヨーク州出身のチェスター・A・アーサーが副大統領候補に指名されるという重要な決定が下されました。

大会の背景

この年の大会は、現職の大統領ラザフォード・ヘイズが再選を目指していなかったことに起因する緊張感の中で行われました。ヘイズはその政策が反発を招いており、党内の派閥対立が色濃く反映されていました。共和党内のストールワート派とハーフ・ブリード派の闘争が続く中、党員たちは新しいリーダーの選出に期待を寄せていました。

主な候補者

当初候補者として名を挙げていたのは、元大統領ユリシーズ・グラント、メイン州選出の上院議員ジェイムズ・G・ブレイン、オハイオ州のジョン・シャーマンの三人です。

ユリシーズ・グラント

グラントは、過去に二期の大統領職を務めており、党内からの支持を受けて3期目を狙っていました。しかし、その支持が得られるかどうかは疑問視されていました。

ジェイムズ・G・ブレイン

ブレインは過去に不祥事に巻き込まれながらも、依然として有力候補とされていました。彼は金本位制や公務員の権利擁護など、多様な政策提言を行っていました。

ジョン・シャーマン

シャーマンは、安定した財政政策を訴え、強いリーダーシップを持つ候補者として支持を得ようとしていましたが、その人物像は冷淡であると評されることもありました。

大会の進行

大会では、最初の投票が35回行われましたが、過半数を獲得する候補者が現れず、熾烈な投票戦が繰り広げられました。メイン州のブレインとオハイオ州のシャーマンが支持を転換したことを受けて、ガーフィールドが指名を勝ち取ることになります。彼は399票を得て党の公認候補となり、アーサーが副大統領に指名されました。

結果

この選挙は、ガーフィールドとアーサーのコンビが11月の選挙で、民主党の候補者に勝利を収めるところへとつながります。ガーフィールドは接戦の末に選出され、アメリカ合衆国の歴史に名を刻むこととなります。

大会の影響

その後、ガーフィールドは初めてポーチ前選挙運動を行い、ハードな争いの末に大統領の地位を獲得しましたが、彼は1881年に暗殺される運命にあります。この大会は共和党内の対立を反映した興味深い事例となり、政党内の派閥議論を新たな局面に導くこととなりました。

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