1888年ウィンブルドン選手権

1888年 ウィンブルドン選手権

1888年のウィンブルドン選手権は、ロンドン郊外に位置する「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」で開催されました。この大会は、テニスの一大イベントとしての地位を確立しつつあり、男子シングルスは1878年から、女子シングルスは1886年から実施されていました。「チャレンジ・ラウンド」と「オールカマーズ・ファイナル」という2つの方式で優勝者が決定されます。

大会の構成

まず、「チャレンジ・ラウンド」では前年の優勝者を除く選手たちが戦い、その勝者が前年の優勝者に挑むという形です。一方、前年優勝者は無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できます。この方式は、参加選手にとって非常に刺激的なものとなっていました。

特に女子シングルスのチャレンジ・ラウンドには、参加者が少なく、1888年はわずか6名の出場にとどまりました。初期のウィンブルドン選手権では、外国からの選手が少なく、地元の選手が会場を埋め尽くしていたことが特徴でした。

競技結果

男子シングルス

前年優勝者: ハーバート・ローフォードの出場するオールカマーズ・ファイナルでは、順調に勝ち上がったアーネスト・レンショーが優勝。彼はチャレンジ・ラウンドで次々と勝利を重ね、決勝ではアーネスト・ルイスに接戦を演じた後、最終的にはハーバート・ローフォードを破り、タイトルを獲得しました。具体的な試合結果は以下の通りです。

• - 準々決勝では、アーネスト・レンショーがハーバート・ウィルバーフォースと対戦し、4-6、6-3、7-5、4-6、6-0で勝利。
• - 準決勝では、ウィロビー・ハミルトンと対戦し、7-5、7-5、5-7、6-3の接戦を制しました。

最終的には、オールカマーズ決勝でアーネスト・レンショーがハーバート・ローフォードを6-3、7-5、6-0で下しました。

女子シングルス

前年優勝者: ロッティ・ドッド。この年、女子シングルス決勝も高い注目を集めました。ブランチ・ビングリー・ヒルヤードが決勝に進出し、ハウズとの対戦で優位に試合を進め、6-1、6-2で勝利。オールカマーズ決勝では、ロッティ・ドッドがブランチを相手に6-3、6-3で勝ち、連覇を達成しました。

男子ダブルス

男子ダブルスでは、ウィリアム・レンショーとアーネスト・レンショーのペアが決勝に進出し、ハーバート・ウィルバーフォース＆パトリック・バウズ・リオンを相手に4セットを戦い、最終的には2-6、1-6、6-3、6-4、6-3で逆転勝利を収めました。

総括

1888年のウィンブルドン選手権は、テニス界において重要な歴史的な節目の一つでした。選手たちの熱戦や新たなチャンピオンの誕生は、今でもテニスファンの記憶に新しいものであり、ウィンブルドンの名声をさらに高めるものとなりました。

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