1905年オーストラレーシアン選手権

1905年11月21日から27日にかけて、オーストラリア・メルボルンにあるウェアハウスマンズ・クリケット・クラブを舞台に、第1回オーストラレーシアン選手権が開催されました。この大会は、現在の全豪オープンとして知られる、テニス四大大会の一つとして数えられるイベントの創設にあたります。

当初、「オーストラレーシアン選手権」という名称で始まったこの大会は、オーストラリアとニュージーランドの選手を中心に競われました。第1回大会では、男子シングルスと男子ダブルスの2部門が実施され、男子シングルスには17名の選手が参加し、初代王者の座をかけて熱戦を繰り広げました。

黎明期の全豪選手権は、外国人選手の出場が限られていたため、地元オーストラリア人選手の活躍が目立ちました。そのため、当時の記録においては、オーストラリア人選手の国旗表示が省略されることがありました。

以下に、大会の経過と結果を記します。

男子シングルス

準々決勝

ロドニー・ヒース vs. H・ターナー：6-2, 6-1, 6-2
ランドルフ・ライセット vs. ジョージ・ライト：不戦勝
アーサー・カーティス vs. エリック・ポックリー：3-6, 7-5, 6-3, 6-4
アルフレッド・ダンロップ vs. レジー・フレーザー：6-4, 6-3, 6-2

準決勝

ロドニー・ヒース vs. ランドルフ・ライセット：6-3, 9-11, 6-3, 6-1
アーサー・カーティス vs. アルフレッド・ダンロップ：4-6, 11-9, 6-3, 6-4

決勝

ロドニー・ヒース vs. アーサー・カーティス：4-6, 6-3, 6-4, 6-4

男子ダブルス

ランドルフ・ライセット＆トム・タッチェル vs. E・T・バーナード＆B・スペンス：11-9, 8-6, 1-6, 4-6, 6-1


この第1回オーストラレーシアン選手権は、その後の全豪オープン、そしてテニス界全体の発展にとって重要な一歩となりました。初期の大会の様子を知ることは、現在のテニス界を理解する上でも貴重な意味を持つと言えるでしょう。

参考文献

“Our Open - 100 years of Australia's Grand Slam” News Custom Publishing, Victoria, Australia (2004) ISBN 1-876176-60-1
Bruce Matthews, “Game, Set and Glory: A History of the Australian Tennis Championships” The Five Mile Press, Victoria, Australia (1985) ISBN 0-86788-078-3

外部リンク

* 抽選表（提供：Grand Slam Tennis Archive）

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