1938 FIFAワールドカップ・予選

1938 FIFAワールドカップとその地区予選の概要

1938年に行われたFIFAワールドカップの地区予選には、合計37のナショナルチームが参加しました。この大会は、開催国としてフランスが選ばれ、さらに前回の優勝国であるイタリアも自動的に出場資格を得ることが決定されました。これはワールドカップ史上初めてのことでしたが、その背景には大会がヨーロッパで連続開催されることへの南アメリカからの強い反発がありました。特に、ウルグアイやアルゼンチンといったサッカーの強豪国は反発し、最終的には参加を辞退するという事態に至りました。

出場チームと枠の決定方法

本大会に出場できるチームは16となり、その中にはノルウェー、ポーランド、キューバ、オランダ領東インドの4か国が初めてワールドカップに出場することが決まりました。ただし、スペインは国内の内戦の影響で予選の抽選前に棄権するという残念な結果となりました。

予選の方法は大陸ごとに異なり、各グループから上位のチームが本大会に進出する形式が取られました。具体的な出場枠と予選方式について見てみましょう。

ヨーロッパ

• - グループ1: 4チームが6試合を戦い、上位2チームが出場。
• - グループ2〜4: 各2チームが2試合を戦い、合計得点で勝者が決まる。
• - グループ5: 2チームで1試合行い、勝者が出場。
• - グループ6: 3チームによるトーナメント形式で、決勝戦の勝者が出場。
• - グループ7〜9: 各グループで数試合を行い、上位チームが進出。

エジプトは参加を辞退したため、ルーマニアがその枠を受けることとなりました。

南米

• - グループ10: 2チームが2試合で戦い、合計得点が多い方が出場。

北中米

• - グループ11: 7チームが出場権を争い、最上位のチームが本大会に参加。

アジア

• - グループ12: 2チームが2試合を行い、得点が多い方が出場。

残念ながら、参加を辞退した国も多く、アルゼンチン、コロンビア、コスタリカなどが名を連ねました。その結果、ブラジルやキューバ、オランダ領東インドが新たに出場権を得ることになりました。

本大会出場チーム

最終的な出場チームは以下の通りです。

ヨーロッパ

• - フランス（開催国、3度目の出場）
• - イタリア（前回優勝国、2度目の出場）
• - チェコスロバキア（前回準優勝国、2度目の出場）
• - ドイツ、ベルギー、ルーマニア、オランダ、スイス、スウェーデン、ハンガリー、ノルウェー、ポーランド（初出場）

（オーストリアはドイツに併合されたため不参加で、FIFAは空いた枠をイングランドに与えようと試みましたが、拒否され、結果として本大会は15チームで開催されました。）

南米

• - ブラジル（3度目の出場）

北中米カリブ海

• - キューバ（初出場）

アジア

• - オランダ領東インド（初出場）

この大会はサッカーの歴史において重要な瞬間を迎え、様々な国々がその舞台に立つこととなりました。

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