1944年のNFLドラフト

1944年のNFLドラフト

1944年のNFLドラフトは、1944年4月19日にフィラデルフィアのウォーウィックホテルで開催された、第9回目のNFLドラフトである。

ドラフトの概要

第二次世界大戦の影響下、多くの選手が兵役と並行してプレーしていた時代であり、ドラフトの状況も通常とは異なっていた。2巡と4巡では、指名権が5チームのみに与えられるという変則的な形式もとられた。

全体1位では、ノートルダム大学のスター選手で、ハイズマン賞を受賞したアンジェロ・バーテッリが指名された。

指名された主な選手たち

この年のドラフトからは、後にNFLの歴史に名を残す多くの名選手が誕生している。

パット・ハーダー: 全体2位で指名。1948年のシーズンMVPに輝き、1940年代オールディケイドチームにも選出された。
スティーブ・バンビューレン: 全体5位で指名。4回リーディングラッシャーとなり、ハーダーと同じく1940年代オールディケイドチームに選ばれた。
オットー・グレアム: 全体4位で指名。1951年、1953年、1955年のシーズンMVPに輝き、1950年代オールディケイドチームに選出された。

3巡指名のラルフ・ヘイウッドは第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争に従軍した2人のＮＦＬ選手の1人である。2004年8月9日のホール・オブ・フェイム・ゲームではゲームボールを持って登場した。

12巡のビル・ジョスリンはアメリカ海軍に入隊、少将まで務めた。

13巡のボビー・ドブスは後にカナディアン・フットボール・リーグのカルガリー・スタンピーダーズのヘッドコーチを務めた。

15巡のジム・マイアーズはベア・ブライアントが退任し、ハイズマン賞を受賞したジョン・デビッド・クロウが卒業した直後の1958年からシーズン、テキサスA&M大学のヘッドコーチを務めた。1062年から1986年まではダラス・カウボーイズのトム・ランドリーヘッドコーチの下でアシスタントコーチを務めた。

また、この年のドラフトで指名されたルー・セイバンは、後にNFLチームのヘッドコーチとして活躍している。

殿堂入りを果たした選手たち

1944年のドラフトで指名された選手、そしてドラフト外入団の選手の中から、以下の4名がプロフットボール殿堂入りを果たしている。

オットー・グレアム (1965年殿堂入り)
スティーブ・バンビューレン (1965年殿堂入り)
ボブ・ウォーターフィールド (1965年殿堂入り)
* エド・スプリンクル (2020年殿堂入り)

まとめ

1944年のNFLドラフトは、戦時下という特殊な状況下で開催され、後のNFLを支える多くの名選手を輩出した歴史的なドラフトであった。特に、オットー・グレアム、スティーブ・バンビューレンといった殿堂入り選手たちの活躍は、NFLの歴史に大きな足跡を残している。

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