1945年の野球

1945年の野球界

1945年の野球界は、日本とアメリカの双方で戦争の影響を色濃く受け、様々なイベントや大会が中止される年となりました。特に日本では、戦況の悪化により、日本プロ野球をはじめとする多くの競技が中断されたのです。

日本プロ野球の動向

1945年の初め、プロ野球の選手たちは「正月野球大会」を阪神甲子園球場や西宮球場で開催しましたが、これは選手不足ゆえに混成チームでの試合となりました。この大会は非公式試合を含め、戦争中に行われた最後のプロ野球の試合となりました。

また、戦局が進むにつれて、ほとんどのリーグ活動や大会は中止。終戦後の11月と12月にはようやく「日本職業野球連盟復興記念東西対抗戦」が行われ、これが戦後初のプロ野球試合となりました。

社会人・大学・中等野球

社会人野球や中等学校野球も、戦況の悪化により活動が停止。このような状況にあった中、大学野球では、10月から11月にかけていくつかのOB戦が行われました。具体的には、10月28日に行われた六大学OB紅白戦、11月4日には明治大学対駿台倶楽部戦、そして11月18日には全早慶戦が神宮球場で開催されました。

メジャーリーグの状況

アメリカのメジャーリーグでは、ワールドシリーズが行われ、デトロイト・タイガースがシカゴ・カブスに勝利し、10年ぶりの優勝を果たしました。一方で、オールスターゲームは戦争の影響で中止となるなど、アメリカの野球界も戦争の影響を受けていました。

戦争の犠牲者

1945年は、多くの選手が戦争の犠牲になりました。1月には、明治大学の嶋清一が戦死、さらに4月には元阪神軍の西村幸生がフィリピンで戦死する等、名選手たちが命を落としました。特に、戦争が進む中での選手たちの思いや苦悩は計り知れません。

郷土の球場の利用

さらに、明治神宮野球場が進駐軍に接収され「ステートサイド・パーク」と名付けられ、使用されることになりました。これによって、戦後の日本における野球の環境は大きく変わりました。

1945年の終わり

1945年の終わり頃、日本野球連盟が復活し、11月には復興記念試合が行われるなど、徐々に野球界が復活の兆しを見せ始めました。また、選手たちが再びフィールドに立つことを期待する声も高まりました。

まとめ

戦争の影響によって多くの試合が中止された1945年の野球界は、選手たちの数多くの悲劇を抱えながらも、終戦後には復活の道を歩み始めました。野球を通じて人々が再び集まり、希望を見出す場となることが期待された年でもありました。

もう一度検索