1961年のバレーボール

1961年は、バレーボール界にとって重要な転換期となった年です。この年、国際オリンピック委員会（IOC）の第58次総会において、1964年東京オリンピックで実施される競技が決定し、柔道とともにバレーボールが新競技として採用されました。これはバレーボールが国際的なスポーツとして認められた大きな出来事であり、その後の発展を大きく後押ししました。

国際大会では、第4回バレーボール南米選手権がペルーのリマで開催され、男女ともにブラジルが優勝を飾りました。南米におけるバレーボールのレベルの高さを改めて示した大会となりました。

また、国内では、大松博文監督率いる日紡貝塚女子バレーボールチームが欧州遠征で22連勝を記録し、「東洋の魔女」として世界にその名を轟かせました。彼女たちの活躍は、日本のバレーボール界だけでなく、スポーツ界全体に大きな影響を与えました。さらに、この年には豊田合成トレフェルサが創部され、新たなチームが誕生しました。

国内の競技会では、国民体育大会バレーボール競技に6人制種目が導入され、競技の幅が広がりました。全日本総合選手権では、男子は東レ九鱗会、女子は日紡貝塚がそれぞれ優勝を飾りました。また、第10回全日本都市対抗では、男子は東レ九鱗会が1位、女子は日紡貝塚が1位となりました。

国際バレーボール連盟（FIVB）には、新たにガーナ、ギニア、ジャマイカ、スウェーデン、セネガル、ベトナム、ビルマ（現ミャンマー）の7カ国が加盟し、バレーボールの国際的な広がりを加速させました。

1961年には、後にバレーボール界で活躍する多くの人物が誕生しました。3月21日にはダニエル・カステラーニ氏、5月28日には古川靖志氏、9月12日には米山一朋氏、10月10日にはフェルディナンド・デジョルジ氏、10月31日には杉山加代子氏が誕生しました。一方で、この年には、バレーボール界の発展に貢献した人物がこの世を去りました。

国内大会結果詳細

全日本総合選手権
男子6人制: 優勝 東レ九鱗会
女子6人制: 優勝 日紡貝塚
第10回全日本都市対抗
男子:
1位: 東レ九鱗会
2位: 日本鋼管
3位: 八幡製鉄、松下電器
女子:
1位: 日紡貝塚
2位: ヤシカ諏訪
3位: 倉紡倉敷、ヤシカ本社

1961年は、バレーボールが国際的なスポーツとして大きく飛躍した年であり、数々の歴史的な出来事がバレーボール界に大きな足跡を残しました。この年の出来事は、今日のバレーボール界の発展に繋がる重要な礎となっています。

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