1961年ベルギーグランプリ

1961年ベルギーグランプリ：フェラーリの圧倒的勝利

1961年6月18日、ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットで、F1世界選手権第3戦ベルギーグランプリが開催されました。25台のマシンがエントリーする中、予選から決勝まで波乱に満ちたレース展開となりました。

予選と決勝への道のり

主催者は当初、19台にのみスターティングマネーの支払いを予定していました。しかし、予選は通常の方式で行われ、スターティングマネーを受け取れなかった3台は決勝への参加を見送りました。さらに、予選中に発生したアクシデントにより、クリフ・アリソン選手が重傷を負い、F1キャリアに終止符を打つこととなりました。彼の乗っていたマシンを共有していたヘンリー・テイラー選手も、マシンの損傷により決勝への出場が不可能となりました。ルシアン・ビアンキ選手とウィリー・メレス選手のドライブするエメリソンも修復不可能な損傷を受け、結果的にトニー・マーシュ選手とヴォルフガング・ザイデル選手がロータス18を使用することになりました。

興味深い点として、フェラーリの4台の内、スポット参戦したオリビエ・ジャンドビアン選手の愛車は、ベルギーの国旗色である黄色に塗装されていたことが挙げられます。

フェラーリの圧倒的な強さ

レースはフェラーリの独壇場となりました。好スタートを切ったグラハム・ヒル選手は一時トップに立ちましたが、フェラーリ勢4台に1周目で追い抜かれました。その後、グラハム・ヒル選手はジョン・サーティース選手と5位争いを繰り広げましたが、24周目にオイル漏れでリタイアとなりました。最終的にフェラーリは1位から4位までを独占する圧勝劇を演じました。

エントリーリストと結果

エントリーリストには、エキップ・ナツィオナーレ・ベルゲがマシン破損のためロータスで出場したり、BRPがアリソン選手とテイラー選手の2人をエントリーしていたものの、アリソンの予選でのアクシデントにより決勝に出場できなかったことなど、様々な事情が反映されています。また、スクーデリア・セレニッシマは2種類のマシンをエントリーしていましたが、実際は1台のみを使用しました。全車ダンロップタイヤを使用していたことも特筆すべき点です。

レース展開とラップリーダー

レースはフィル・ヒル選手、オリビエ・ジャンドビアン選手、ヴォルフガング・フォン・トリップス選手の三者によるトップ争いが繰り広げられました。首位はこれらのドライバーが入れ替わり立ち代わり、最終的にフィル・ヒル選手が勝利を収めました。

まとめ

1961年ベルギーグランプリは、フェラーリの圧倒的な強さ、そして予選やレース中のアクシデントなど、ドラマチックな展開を見せたレースとなりました。スパ・フランコルシャンサーキットの特性と、ドライバーたちの技量、そしてマシンの信頼性などが複雑に絡み合い、記憶に残る一戦となりました。このレースの結果、ドライバーズランキングの上位も大きく変動することとなります。 詳細な順位やラップリーダーの変遷などは、公式記録を参照ください。

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