1973年のバレーボール

1973年のバレーボール界の動向

1973年（昭和48年）は、バレーボール界にとって多くの出来事があった年です。この年、男子ワールドカップが開催中止となる一方で、日本バレーボール協会が財団法人へと移行し、新たなスタートを切りました。

大会の中止と新たな幕開け

この年、チェコスロバキアで予定されていた男子ワールドカップが、諸事情により中止となりました。一方、女子ワールドカップはウルグアイで開催され、ソビエト連邦が金メダルを獲得、日本は銀メダル、韓国が銅メダルと続きました。

日本国内では、日本バレーボール協会が財団法人として新たなスタートを切りました。また、「月刊バレーボールマガジン」が創刊され、バレーボールファンにとって情報収集の貴重な手段が生まれました。さらに、テレビドラマ「サインはV」（坂口良子版）が放送開始され、バレーボールの人気をさらに高めました。

国内大会の激戦

国内大会では、第6回日本リーグが開催され、男子は日本鋼管が、女子はヤシカがそれぞれ優勝を果たしました。また、全日本総合選手権では、男子6人制で新日鉄堺、女子6人制で日立武蔵がそれぞれ優勝しました。さらに、全日本都市対抗では、男子は松下電器、女子は日立武蔵がそれぞれ頂点に立ちました。

第6回日本リーグ

男子
1. 日本鋼管（10勝）
2. 松下電器（8勝2敗）
3. 富士フイルム（5勝5敗）
MVP：大古誠司
女子
1. ヤシカ（9勝1敗）
2. 日立武蔵（8勝2敗）
3. ユニチカ貝塚（6勝4敗）
MVP：飯田高子

全日本総合選手権

男子6人制
決勝：新日鉄堺 3-0 日本鋼管
女子6人制
決勝：日立武蔵 3-0 鐘紡
男子9人制
決勝：岩崎通信機 2-0 日体大
女子9人制
決勝：日清紡富山 2-0 三菱自工京都

第22回全日本都市対抗

男子
1. 松下電器
2. 日本鋼管
3. 旭化成
女子
1. 日立武蔵
2. ヤシカ
3. ユニチカ貝塚

バレーボール界の新たな才能

1973年には、後にバレーボール界で活躍する多くの選手が誕生しました。ナターリヤ・モロゾワ、ゴラン・ブエビッチ、孫月、野村まり、ヴァーサ・ミイッチ、細川延由、サムエル・パピ、マルコ・メオーニ、板橋恵、プラメン・コンスタンティノフ、西村晃一、高橋智則、ク・ミンジョン、小糸敬夫、小泉栄子、ニコラ・グルビッチ、笠原紀久、齋藤信治、トッド・ロジャース、スタニスラフ・ディネイキン、古井千恵美、ミルコ・コルサーノ、杉山マルコスといった選手たちが、この年に生まれました。

この年は、バレーボール界にとって、新たな幕開けと、次世代を担う才能が生まれた年として、記憶されるでしょう。

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