1974 FIFAワールドカップ・予選

1974 FIFAワールドカップ地区予選の概要

1974 FIFAワールドカップの地区予選は、99のナショナルチームが参加し、開催国の西ドイツと前回優勝国のブラジルが予選免除の特典を受けました。この大会に出場できるのは16チームです。各大陸ごとに予選を行い、それぞれの代表チームが本大会への切符を賭けて競いました。

出場枠と予選方式

本大会に進出する国々を決定するための予選は、大陸別に分かれて行われ、その形式は以下のように多様でした。各地域での予選は、チーム同士の厳しい戦いとなり、最大限の競争を生み出しました。

ヨーロッパ予選

ヨーロッパでは32チームが参加し、1組3または4チームの全9組に分かれました。各組の1位が本大会への出場権を獲得しますが、グループ9の1位は南米との大陸間プレーオフに回ることになりました。

• - グループ1: スウェーデン、オーストリア、ハンガリー、マルタ

スウェーデンとオーストリアは勝ち点と得失点差が同値だったため、中立地でのプレーオフを実施。

• - グループ2: イタリア、トルコ、スイス、ルクセンブルク
• - グループ3: オランダ、ベルギー、ノルウェー、アイスランド
• - グループ4: 東ドイツ、ルーマニア、フィンランド、アルバニア
• - グループ5: ポーランド、イングランド、ウェールズ
• - グループ6: ブルガリア、ポルトガル、北アイルランド、キプロス
• - グループ7: ユーゴスラビア、スペイン、ギリシャ

ユーゴスラビアとスペインも勝ち点と得失点差が同値となり、プレーオフが行われました。

• - グループ8: スコットランド、チェコスロバキア、デンマーク
• - グループ9: ソビエト連邦、アイルランド、フランス

ソビエト連邦は南米とのプレーオフに進みました。

南米予選

南米グループでは9チームが参加し、1組3チームの3グループに分かれて戦いました。各組1位の内、成績上位の2チームが本大会進出を果たし、残りの1位は欧州とのプレーオフに回ります。

• - グループ1: ウルグアイ、コロンビア、エクアドル
• - グループ2: アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア
• - グループ3: チリ、ペルー、ベネズエラ（出場辞退）。チリとペルーのプレーオフが行われました。

北中米カリブ海予選

この地域の予選は1973年のCONCACAF選手権を兼ねており、全14チームが参加。予選は6組に分かれて行われ、各組1位の6チームが最終ラウンドに進出しました。最終ラウンドで1位となったチームのみがワールドカップ出場権を得ました。

• - 1次ラウンド:

- グループ1: メキシコ、アメリカ、カナダ
- グループ2: グアテマラ、エルサルバドル
- （以下略）

アフリカ予選

アフリカからは24チームが参加し、最初のラウンドを経て、最終的にモロッコ、ザイール、ザンビアの3チームが本大会出場を目指しました。

アジア・オセアニア予選

この地域からは18チームが参加し、ゾーンAとゾーンBに分かれて予選が行われました。最終的にオーストラリアと韓国が本大会出場を争うことになりました。

大陸間プレーオフ

ソビエト連邦は、チリでのクーデターに抗議する形でサンティアゴにおいてのプレーオフを棄権し、その結果、チリが本大会出場を決定しました。

出場国

各地域を戦い抜いたチームがいよいよ本大会に出場します。予選を通じて繰り広げられた熱戦は、各国のサッカー史に刻まれることとなります。

もう一度検索