1975年のABAプレーオフ

1975年 ABAプレーオフ：カーネルズの栄光とドラマの舞台

1975年のABA（アメリカン・バスケットボール・アソシエーション）プレーオフは、ケンタッキー・カーネルズがインディアナ・ペイサーズを4勝1敗で下し、ABAファイナルを制覇して幕を閉じました。この大会は、数々のドラマと記憶に残る瞬間を生み出しました。

カーネルズの快進撃

ケンタッキー・カーネルズは、レギュラーシーズン終盤に驚異的な追い上げを見せました。最終25試合で22勝を挙げ、イースタン・ディビジョン首位のニューヨーク・ネッツに並びました。さらに、レギュラーシーズン最後の10試合を全勝し、勢いそのままにプレーオフでも13勝3敗という好成績を収めました。

カーネルズとネッツは東部地区で同率首位となったため、カンファレンス・チャンピオンを決定するための特別なプレーオフ1試合が行われました。1975年4月4日、カーネルズはホームでネッツを108-99で破り、見事カンファレンスを制しました。

忘れ去られるチーム

メンフィス・サウンズは、東部地区準決勝でカーネルズに111-99で敗れた試合が、チームとしての最終試合となりました。シーズン終了後、彼らはメリーランド州に移転し、ボルチモア・クローズと改称されました。

プレーオフ最大の番狂わせ

1回戦でスピリッツ・オブ・セントルイスがニューヨーク・ネッツに勝利したことは、このプレーオフにおける最大の番狂わせと言えるでしょう。スピリッツはレギュラーシーズンでネッツに26ゲーム差をつけられ、レギュラーシーズンの対戦でも11戦全敗、しかも1試合平均17.3点差で負けていました。しかし、開幕戦に敗れて連敗を12に伸ばした後、スピリッツは4連勝でシリーズを制するという奇跡を起こしました。

ABAファイナル：カーネルズ vs ペイサーズ

1975年のABAファイナルでは、ケンタッキー・カーネルズとインディアナ・ペイサーズが3年ぶり2回目のABAチャンピオンシップシリーズで対戦しました。ペイサーズは1973年のABAプレーオフの最後にカーネルズを4勝3敗で下しており、因縁浅からぬ対決となりました。

ケンタッキー州ルイビルのフリーダム・ホールで行われたプレーオフ最終戦には16,622人のファンが集まり、熱狂的な雰囲気の中、カーネルズがペイサーズを110-105で破り、悲願のABAチャンピオンシップを制しました。

MVP：アーティス・ギルモア

アーティス・ギルモアは、1975年のABAプレーオフ最優秀選手賞（MVP）に選ばれました。彼はファイナル最終戦で28得点、31リバウンドという圧倒的な成績を残し、インディアナポリスでの第3戦でも41得点、28リバウンドを記録するなど、その存在感を示しました。

カーネルズのその後

1975年のカーネルズは、ABAチャンピオンシップを獲得したものの、その後、NBAに加盟することはありませんでした。これは、ABAの歴史における一つの象徴的な出来事として記憶されています。

結果

優勝: ケンタッキー・カーネルズ
MVP: アーティス・ギルモア

脚注

RememberTheABA.com page on 1975 ABA playoffs
Basketball-Reference.com's 1975 ABA Playoffs page
* RememberTheABA.com page on 1975 ABA playoff series between the Denver Nuggets and Indiana Pacers

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