1977年の南海ホークス

1977年の南海ホークス

1977年の南海ホークスは、歴史あるシーズンを迎えました。このシーズンは、選手兼任監督として8年目を迎えた野村克也が指揮を取り、チームはさらなる高みを目指していました。野村監督は以前のリーグ優勝時のユニフォームを改訂し、アスレチックス型のデザインを採用しました。この新たなデザインには丸首のシャツと赤いラインが施され、一層気合の入ったシーズンとなりました。

シーズン前半、南海ホークスは阪急と首位争いを繰り広げたこともあり、彼らは2位で前期を締めくくりました。しかし、後期に入ると状況は厳しく、8月までBクラスに甘んじてしまいます。最終的には追い上げるものの、ロッテに優勝を譲り、3位という結果に終わりました。

この年の投手陣は特に好調でした。守護神の佐藤道郎は先発に転向し、広島からの移籍選手金城基泰や山内新一と共にローテーションを形成し、チーム防御率は3.15でリーグトップを記録しました。一方で打撃陣は、野村監督自身の衰えが影響し、108本塁打という成績はリーグ5位、さらに盗塁数はリーグで最も少ない78個にとどまりました。

シーズンも進む中、9月28日、監督の野村克也がプライベートの問題により解任されるという波乱が起きました。この決定は5日後に巨人の優勝が決まった直後のことでした。急遽、2試合だけですが、穴吹義雄二軍監督が監督代行を務めることとなりました。

その後、広瀬叔功が新監督に就任し、彼の指導のもとでユニフォームの一新が図られました。これにより肩のラインは復活しつつも明るい緑の色合いは残されました。また、シーズン終了後、野村に敬意を表して抑えから先発に転向した江夏豊は広島へ無償トレードで移籍し、一塁手の柏原純一も日本ハムにトレードされました。

チームの成績を見ても、レギュラーシーズンにおいては、プレーオフの結果にかかわらず、2位と3位が勝率順で決定しました。一方、個人の成績も多くの選手が活躍しました。投手陣の中では規定投球回以上の選手が色付きで表示され、打撃陣も規定打席に到達した選手が目立っていました。

シーズンを通じて、様々なできごとがありました。特に5月には佐藤道郎がNPB史上184人目の通算1000投球回を達成し、門田博光は150本塁打を記録しました。また、8月には門田が1000安打を達成し、9月には江夏が500試合登板を果たしました。

1977年の南海ホークスは、戦績だけでなく、指導者の交替や選手のトレード、個々の記録も多く残した記念すべきシーズンでした。この年の経験を糧に、チームはさらに成長を遂げることになるでしょう。

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