1979年の日本公開映画

1979年（昭和54年）は、日本の映画公開市場において、国内外からバラエティ豊かな作品が多数届けられた年でした。この項目では、同年1月1日から12月31日までの間に日本国内で商業的に封切られた映画作品の概況を記述します。

この年、映画館のスクリーンには、様々な国の製作による作品が登場しました。特に多くの割合を占めたのは、日本国内で製作された邦画と、アメリカ合衆国から輸入された洋画です。それらに加えて、イギリス、イタリア、フランス、西ドイツといったヨーロッパ諸国や、イギリス領香港、オーストラリア、タイ、デンマーク、カナダなど、多様な地域の映画が公開され、観客の選択肢を広げました。

洋画に目を向けると、SF、アクション、サスペンス、ホラー、ドラマなど、幅広いジャンルの話題作が公開されました。例えば、宇宙を舞台にした壮大な物語の金字塔として今も語り継がれる「エイリアン」や、巨大な力を持つヒーローを描いた「スーパーマン」、アカデミー賞作品賞に輝いた重厚な人間ドラマ「ディア・ハンター」、人気シリーズの続編である「ロッキー2」や「007/ムーンレイカー」、脱獄劇の傑作「アルカトラズからの脱出」などが多くの注目を集めました。また、カルトホラーとして名を馳せる「ハロウィン」や、ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ映画「ゾンビ」といった作品もこの年に公開されており、ホラー映画ファンを魅了しました。

一方、邦画も活況を呈していました。国民的な人気を誇るシリーズである「男はつらいよ」は、「翔んでる寅次郎」と「寅次郎春の夢」の2本が公開され、変わらぬ人気を見せました。アニメーション映画では、SFアニメの傑作「銀河鉄道999」や、今なお根強い人気を誇る「ルパン三世 カリオストロの城|ルパン三世_カリオストロの城」が公開され、子供から大人まで幅広い層を惹きつけました。実写作品では、実際の事件に着想を得た「復讐するは我にあり」や、エンターテイメント大作である「太陽を盗んだ男」、「戦国自衛隊」、時代劇の「闇の狩人」など、骨太なドラマやアクション作品も多数公開されました。また、アイドルを起用した青春映画や、特撮関連の作品、子供向けの東映まんがまつり作品なども定期的に公開され、多様なニーズに応えていました。

年間の公開スケジュールを見ると、特に春休み、夏休み、年末年始といった長期休暇に合わせて、話題作やシリーズ作品が集中して公開される傾向が見られます。これは、家族連れや学生層など、より多くの観客動員を見込める時期に、各配給会社が力を入れたことを示しています。

このように、1979年は、国内外から多彩なジャンルとテーマを持つ作品が数多く公開され、観客に多様な映画体験を提供した一年でした。アクション、SF、ドラマ、コメディ、ホラー、アニメなど、それぞれの好みに合わせた作品を見つけることができ、多くの人々が映画館での時間を楽しんだと考えられます。ここに記載された作品リストは、当時の日本における映画公開状況の一端を示すものと言えるでしょう。

もう一度検索