1981年の南海ホークス

1981年の南海ホークス

1981年の南海ホークスは、ドン・ブレイザー監督の下で新たな挑戦を始めたシーズンであり、チームは深刻な低迷からの再生を目指しました。ブレイザー監督は、前の監督である広瀬叔功の辞任を受けて就任し、阪神での指揮経験も活かし異なるアプローチでチームを立て直すことが求められました。

監督就任と人事

ブレイザー監督の就任に伴い、チームのコーチ陣も刷新されました。新たに打撃コーチとして元巨人の与那嶺要が加わり、投手コーチには大リーグからバーニー・シュルツを迎えるなど、外国人を中心に組織が組まれました。このような人事は、チームに新しい風を吹き込むことを期待されていました。

チームのユニフォームも大きな変更が行われました。前年に使用された縦縞のユニフォームと赤い帽子は廃止され、チームのイメージを刷新しようとしました。しかし、ブレイザー監督の提唱する「考える野球」は各チームに分析され、シーズンを通じて思うような成果を上げることができませんでした。

シーズン展開

シーズンは、前期が始まり、門田博光や名取和彦とのトレードで新たに西武から加わったジム・タイロンがチームを牽引しました。結果として、南海ホークスは5位ながらも最初の半分を3つの借金で終えることができました。期待された後期の勝率も上昇するかと思われましたが、残念ながら近鉄が復調し、南海は再び最下位に転落しました。結果的にブレイザー監督の初年度は53勝65敗12分けでシーズンを終えることとなりました。

ただし、前年の29の借金から12へと大幅に減少した点は、翌シーズンへの期待感を高める結果となったのです。

投手陣の成長

この年、投手陣には新たな才能が登場しました。特に山内和宏と山内孝徳の2名が新人として加入し、エースの山内新一と共に「山内トリオ」として知られることになりました。この3人は同じ背番号を持ち、将来のエース候補として期待されました。防御率は4.37とリーグで最下位となったものの、前年の5点台後半から改善が見られました。特に、山内和宏と山内孝徳はその後の南海ホークスを支える重要な選手となります。

対戦成績と課題

チームは優勝した日本ハムに対しては非常に苦戦し、対戦成績は4勝18敗4分の結果に終わりました。特に後期の同一カードでの9連敗は、大きな痛手となりました。これによって、日本ハムの優勝に寄与してしまった結果となり、相性の悪さが際立つシーズンとなりました。

まとめ

1981年の南海ホークスは、ブレイザー監督の基で新たな体制を試みながら、厳しいシーズンを送りました。投手陣における新戦力の台頭と同時に、これまでの低迷からの脱却が求められる状況が続いていくことになります。次のシーズンに向けて、高まる期待に応えることができるのか、注目が集まります。

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