1981年の横浜大洋ホエールズ

1981年の横浜大洋ホエールズについて

1981年の横浜大洋ホエールズは、当時の監督土井淳の2年目のシーズンでした。この年のチームは前年の4位からの巻き返しを目指し、アリゾナ州メサで春季キャンプを行いましたが、思わぬトラブルに見舞われます。具体的には、野球用具が約64万円分も盗まれてしまう事故が発生します。

開幕からの厳しい戦い

開幕カードは広島との対戦でしたが、2試合とも雨天で中止となります。そのため、翌年も巨人とホームで開幕を迎えることになりました。しかし、対巨人戦では8連敗を記録し、チームは5月下旬に最下位に転落してしまいます。

6月に入ると、チームには明るいニュースが訪れます。山下大輔選手が74打数32安打という驚異的な成績を残し、月間打率は.432に達します。これにより、彼は月間MVPを受賞し、チームも12勝5敗と勝ち越しの勢いを見せます。しかし、7月中旬には再び7連敗、8月にも8連敗と、シーズンの厳しい現実がチームを直撃しました。

土井監督の休養

9月には9連敗を喫し、9月24日には土井監督が休養を発表します。残りの試合は山根俊英投手コーチが指揮を執ることとなりました。この年、チームの投手陣は非常に厳しい結果に終わります。ベテランの平松政次と野村収の両選手は勝ち星が1桁に留まった他、先発や抑えとして活躍した斉藤明夫選手はリーグ最多敗を記録します。防御率は4.41で、リーグ最下位という結果に終わりました。

打撃陣の成績

打撃陣においても状況は芳しくなく、山下選手の打率.278がチーム内最高でしたが、それ以上の成績を残す選手は現れませんでした。チーム本塁打や打率もリーグ最下位となり、いかにチーム全体が苦しんでいたかが窺えます。

大きな負け越しと新たな蔑称

この年のチームは、監督の休養や野球用具の盗難、優勝した巨人相手に4勝20敗2分という大きな負け越しに苦しむことになります。さらに、中日とは15ゲーム以上も差を付けられ、セ・リーグの6球団の中で唯一、二桁勝利投手がゼロという状況に陥りました。特に、巨人を含む上位3チームに対してはわずか17勝しか上げられず、中日に対しても14勝12敗がやっとの状況でした。この困難な時期から「横浜大洋銀行」の蔑称が使用されるようになりました。

結論

1981年の横浜大洋ホエールズは、厳しい結果に終わりチーム全体の士気の低下が懸念される一年でありました。しかし、選手たちの活躍や監督の交代など、波乱に富んだシーズンでもありました。

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