平松政次

平松政次のプロフィール

平松政次（ひらまつ まさじ）は、1947年9月19日生まれの元プロ野球選手で、岡山県高梁市の出身です。彼は、大洋ホエールズ（現在の東京ヤクルトスワローズ）に18年間在籍し、特にその投球スタイルから「カミソリシュート」という異名を持つ投手として知られています。現役引退後は野球解説者として活動し、神奈川県横浜市に住んでいます。

経歴

プロ入り前

平松は、父親を幼い頃に失うという困難な家庭環境で育ちました。岡山県立岡山東商業高等学校時代、1965年春の選抜高等学校野球大会での39イニング連続無失点の記録を樹立し、甲子園での優勝も経験。この活躍が彼の評価を高め、ドラフトで中日ドラゴンズから指名されたものの、巨人入りを希望していたために入団を拒否し、日本石油の社会人野球チームに進みました。

プロ野球選手としての活躍

1967年、平松は大洋ホエールズに入団。1年目は限られた登板機会ながらも2完封を挙げました。1969年には14勝を上げ、1970年には25勝を記録して最多勝利[[投手]]に輝くなど、その実力を証明。特に1970年は防御率1.95で、沢村賞を受賞するなど、彼の名は広まりました。平松は1971年も17勝を挙げ、連続して最多勝を取得し、投手としての資質を発揮しました。その後も肩の怪我に苦しみながらも、1970年代には12年連続で2桁勝利を記録。

1983年、平松はプロ野球500登板、200勝という大きな節目を達成しました。1984年に引退するまで、彼は名投手としてのキャリアを全うし、特に「カミソリシュート」で多くの打者を打ち取ったことで知られています。

引退後の活動

現役引退後、平松はフジテレビやニッポン放送などで野球解説者としての活動を開始しました。また、2006年からは横浜ベイスターズ・スポーツコミュニティの初代理事長に就任し、地域貢献活動にも関わっています。この他にも、ジュニアトーナメントの監督など、野球界に貢献しています。2012年にはホエールズ・ベイスターズOB会の会長に就任しました。

選手としての特徴

平松の代名詞とも言える「カミソリシュート」は、その切れ味鋭い変化から多くのバッターを翻弄しました。シュートを本格的に使い始めたのはプロ入り後で、同僚の近藤選手からの刺激がきっかけとなったとされています。シュートの投球フォームは、ストレートと似ていますが、左肩を早めに開くテクニックが重要でした。また、平松は巨人戦で特に強く、51勝を挙げており、長嶋茂雄をはじめとする巨人の選手にとっては苦手な投手として知られていました。

人物

平松は現役時代、非常に短気で気の強い性格として知られていました。時折、試合中に周囲に対し怒りを表現することがあったと伝えられています。このような気性も、彼の競技者としての成功に寄与した面があったのでしょう。一方で、同郷の選手、松岡弘とはライバルでもあり、友人関係でもありました。

主な記録と受賞歴

彼の通算成績は、201勝と防御率も良好で、1983年には200勝を達成しました。また、沢村賞やベストナイン、最優秀投手に選出され、多くのタイトルを獲得しています。

結論

平松政次の軌跡は、プロ野球選手としての努力と忍耐の象徴です。彼の「カミソリシュート」は、永遠に多くのファンに記憶されることでしょう。引退後も解説者として活動し、地域貢献に努める姿勢は、彼が一流の選手であるだけでなく、一人の社会人としても尊敬される理由かもしれません。

もう一度検索