1981年大韓民国大統領選挙

1981年大韓民国大統領選挙

1981年2月25日に実施された大韓民国の大統領選挙は、第5共和国憲法に則り、同国の新たな大統領を選ぶための重要な選挙である。この選挙は、全斗煥候補が圧倒的支持を受けて当選したことで、国の政治的状況に大きな影響を与えた。

選挙の概要

前年の1980年10月27日に公布された第五共和国憲法に基づき、この選挙は実施された。大統領選挙制度は、第四共和国時代の統一主体国民会議による選挙から、大統領選挙人団による方式に変更された。これにより、野党からの立候補も可能となったが、全斗煥候補は約9割の票を獲得し、実質的に信任投票の結果となった。

基礎データ

1980年12月26日に国家保衛立法会議で承認され、同年末に施行された大統領選挙法に則って選挙が進められた。この選挙では、選挙人団の選出とその後の大統領選挙が別々に行われ、次のような基準が設けられた。

• - 被選挙権：30歳以上
• - 選挙区数：1,905箇所
• - 選挙区定数：2～5名
• - 総定数：5,278名
• - 候補登録要件：選挙権者100人以上150人以下（人口5,000名未満の選挙区では50人以上70人未満の推薦）

候補登録期間は1981年1月24日から29日までで、合計9,283名が立候補した。その中で288名が無投票当選した。これは、選挙に関する応募の多様性を示しているが、それでも全体の流れは全斗煥候補の優位が際立った。

選挙結果

1981年2月11日、5,278名の大統領選挙人団を選出するための選挙が、1,905選挙区のうち、無投票で決定した113選挙区を除く1,792区で実施された。その結果、民正党推薦の候補が過半数を上回る3,676名当選し、全斗煥の当選がこの段階で事実上確定した。

続いて、選挙人団による大統領選挙が2月25日に行われ、全斗煥は圧倒的多数の票を獲得し、第12代大統領に選出された。この結果を受け、彼は3月3日に任期7年（単任制）の大統領として就任し、第五共和国の新政府を発足させた。

この選挙は、韓国の政治体制の変化と新たな政権の始まりを象徴するものであり、全斗煥政権の基盤を固める重要な出来事であった。選挙の結果、全斗煥はその後の政治的決定において重要な役割を果たし、韓国における五大国を自らの手で確立していくこととなる。

参考文献

この情報は韓国の中央選挙管理委員会が編纂した『大韓民國選擧史　第4輯(1980.1.1～1988.2.24)』を基にしています。

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