1982年の南海ホークス

1982年の南海ホークス

1982年、南海ホークスはドン・ブレイザー監督の2シーズン目を迎えました。この年、チームは前年よりも顕著な成長を期待されていたものの、残念ながらその期待には応えられない結果となりました。

戦績と動向

ブレイザー監督の初年度、南海ホークスはAクラスには入れなかったものの、チームの借金は大幅に減少しました。このため、2年目にはAクラス入りが期待され、シーズンのスタートは比較的上々で、4月には西武に4.5ゲーム差の4位に位置していました。

しかし、その後の5月以降は苦しい展開が続き、中盤には5位に低迷しました。その一方で、前年の前期覇者であったロッテが最下位に転落するなど、競争が激化する中で辛うじて5位を維持しました。後期に入り、巻き返しを図ろうとしたものの、8月に入ると7連敗を喫し、この流れを断ち切ることができませんでした。10月には5連勝を記録しましたが、その時点ではすでに手遅れであり、結局チームは年間成績で2年ぶりに最下位に転落。世間やメディアからは「最弱軍団」と揶揄される事態となりました。

投手陣と打撃陣

チームの投手陣は、山内新一、山内和宏、山内孝徳の「山内トリオ」が活躍し、それぞれ2ケタ勝利を挙げました。抑え投手の金城基泰も、リーグトップの21セーブを記録したものの、その他の投手は苦戦を強いられ、チームの防御率は4.05でリーグ4位にとどまりました。

打撃陣では、新井宏昌がロッテの落合博満と首位打者争いを演じるなど、個々の選手は奮闘しましたが、前年の本塁打王である門田博光は成績を大幅に落とし、19本にとどまりました。チームの本塁打数はリーグ最下位の90本となり、打線の不振が目立ちました。

チームとの相性

このシーズン、南海ホークスは後期優勝の日本ハムに対しては13勝11敗2分と勝ち越しを果たしましたが、優勝チームである西武には9勝16敗1分と負け越しが目立ちました。結果として、2年間にわたり前期・後期ともにAクラス入りを果たせなかったため、ブレイザー監督はシーズン終了後に与那嶺、シュルツの両コーチとともに辞任することが決まりました。

新たな監督の誕生

後任には、チーム生え抜きであり、栄光の時代を知る穴吹義雄が二軍監督から昇格し、新監督に就任しました。穴吹新監督のもと、南海ホークスは再建の道を歩むこととなり、ファンの期待を一新することとなります。

まとめ

1982年の南海ホークスは、期待が大きかっただけに多くの課題を抱えるシーズンとなりました。一方で、個々の選手の頑張りや投手陣の奮闘は光る部分もあり、今後の成長への期待は高まっていました。再建へのスタートラインに立った南海ホークスの未来に、ファンの目が向けられることになります。

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