1983年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1983年度新人選手選択会議の概要

1983年11月22日に東京の飯田橋ホテルグランドパレスで開催された1983年度のプロ野球ドラフト会議は、19回目のイベントとして多くの注目を集めました。この年のドラフトでは、71選手の交渉権が確定し、選手たちのプロ入りが期待されました。

今回のドラフトでは、特にロッテの3位指名を受けた選手、長冨選手が入団を辞退し、電電関東に進むことを選びました。この入団拒否者数は、これまでのドラフトにおいて最も少ない1人という記録を更新しました。しかし、長冨選手は2年後に広島からのドラフト1位指名を受けて入団したため、実質的には指名された選手全員がプロ入りを果たしたことになります。

選手の指名は、抽選により外れた各球団が独自の方式で希望選手を選ぶウエーバー方式と、偶数順位の球団が折り返しウェイバー方式で行われました。この方法は、各球団が公平に選手を指名できるように考慮されたものです。ウエーバー順位は次のように決まりました：ヤクルト、ロッテ、中日、南海、阪神、近鉄、大洋、日本ハム、広島、阪急、巨人、西武の順です。

他の特筆すべき事例として、ヤクルトから1位指名を受けた高野光選手は、翌年の開幕戦で開幕投手を務めました。この出来事は、ドラフト制で指名された新人選手がそのシーズンの開幕投手を務めるという、プロ野球史上初めての事例となりました。その後、2013年には東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大選手が同様の役割を果たすまで、高野選手は唯一の選手として記憶されています。

さらに、中日ドラゴンズから5位指名を受けて入団した山本昌選手は、その後のプロ野球史において著名な選手となりました。彼は2015年まで中日チームに在籍し続け、その中で50歳での登板（引退試合）を記録しました。この記録は日本プロ野球史上の最年長登板記録となり、多くのファンから注目を集めました。

選択希望選手リスト

ドラフトで指名を受けた選手たちのリストは以下の通りです。太字で示された選手は交渉権が確定した選手を、色付きは指名が重複した選手を表しています。また、背景色が暗い選手は入団を拒否した選手です。

パシフィック・リーグ

• - 西武ライオンズ
• - 阪急ブレーブス
• - 日本ハムファイターズ
• - 近鉄バファローズ
• - 南海ホークス
• - ロッテオリオンズ

セントラル・リーグ

• - 読売ジャイアンツ
• - 広島東洋カープ
• - 横浜大洋ホエールズ
• - 阪神タイガース
• - 中日ドラゴンズ
• - ヤクルトスワローズ

このように1983年度のドラフト会議は、特に高野選手の活躍や、長冨選手の入団拒否といった出来事があったことから、後のプロ野球の番組や選手のキャリアに大きな影響を与えました。

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