1985年の中日ドラゴンズ

1985年の中日ドラゴンズのシーズンレビュー

1985年は中日ドラゴンズにとって、監督の山内一弘が迎えた2年目のシーズンでした。この年、チームは大きな変化に直面し、特に選手のトレードによる影響が強く感じられました。キャンプインの前に、西武ライオンズとの間で田尾安志と杉本正・大石友好が交換トレードされ、田尾の移籍は打撃陣に大きな打撃を与えることが予想されました。彼の後を受けて平野謙が1番打者としての役割を担うことになりました。

田尾の移籍によって空いたライトポジションには、代打として頼りにされていた川又米利が起用され、シーズンを通じてその役割を果たしました。一方で、投手陣も前年の13勝を挙げた都裕次郎が左肩の痛みで出場機会を減らしたため、小松辰雄や郭源治、鈴木孝政が投げることとなりました。結局チームの防御率は前年の3.82から4.08に悪化し、投手陣の安定性が欠けてしまったことは否めません。

打撃陣にも変化がありました。川又や平野だけでなく、谷沢健一がこの年に2000本安打を達成するなどの活躍を見せました。また、第4番には大島康徳、そして宇野勝が41本塁打を放つなど、打線には力強い選手が揃いました。但し、前年の191本に対し、136本と本塁打が大幅に減少し、リーグの打撃成績も5位という結果に終わりました。

シーズンの前半はまずまずの成績で推移していましたが、5月25日から始まった7連敗が大きく響きました。この負け越しは後に続く4連敗、5連敗につながり、最終的には6月に10ゲームの負け越しでBクラスに沈むことが決定的となりました。7月以降は近藤貞雄前監督が率いる大洋と4位争いを繰り広げ、シーズン終盤には巨人とのゲーム差を縮める場面もありましたが、一進一退の波に見舞われ、結局5位でシーズンを終えることとなりました。

対巨人戦では11勝12敗3分けという健闘を見せましたが、優勝した阪神や2位の広島には大きく負け越し、その差は明確でした。

個人成績

投手成績

本年度の投手陣は、都裕次郎を中心に小松辰雄、郭源治、鈴木孝政などが起用されましたが、規定投球回以上に達した選手は少なく、特に防御率の上昇が大きな問題に。

打撃成績

打撃においては、色付きで規定打席以上の選手の活躍が求められる中、宇野勝が41本塁打を記録。また、谷沢健一が2000本安打を達成するなどの目覚ましい成績を残しました。

オールスターゲーム1985

この年、中日ドラゴンズからは監督推薦のみで選手がオールスターに選出され、選手たちの活躍が注目されました。シーズンを通しての評価は厳しながらも、選手それぞれが持ち味を出す場面も多く見られました。

このように、1985年の中日ドラゴンズは、苦しいシーズンを過ごしたものの、選手個々の成績には明るい兆しが見えた一年として記憶されるでしょう。

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